平成21年度全日本学生柔道優勝大会(男子第58回、女子第18回)
2009年6月27(土)~28日(日)に日本武道館において全日本学生優勝大会(男子第58回、女子第18回)が開催された。結果は下記のとおり。
【大会結果】
女子3人制 | 女子5人制 | 男子 | |
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優勝 | 福岡工業大学 | 帝京大学 | 東海大学 |
第2位 | 埼玉大学 | 東海大学 | 天理大学 |
第3位 | 創価大学 | 山梨学院大学 | 筑波大学 |
早稲田大学 | 淑徳大学 | 国士舘大学 |
戦 評
女子3人制 <決勝戦>
埼玉大学 | 0 - 2 | 福岡工業大学 | |
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先鋒 | 長島 麻衣 | 引き分け | 牧瀬 美穂 |
中堅 | 斉藤 美樹 | 上四方固 ○ | 山崎 裕子 |
大将 | 葛野 愛 | 払巻込 ○ | 笹原 夏奈 |
先鋒戦。牧瀬は序盤から奥襟をもち長嶋の頭を下げさせ、大外刈、払腰を仕掛ける。一方、長嶋は体落、背負投で応戦する。試合時間半ば牧瀬が前に出たところ、長嶋がタイミングの良い出足払で横倒しにするもポイントにはならず。後半、牧瀬の技数がやや少なくなり時間となり「引分」。
中堅戦。斉藤は小気味よい動きで山崎の圧力をかわす。山崎はしっかりと組み止めて斉藤の動きを封じていく。山崎が内股を放ち押し込んでいき、体格差を生かしそのまま上四方固で抑え込んで「一本」。
大将戦。笹原は気合十分で攻め込んでいく。出足払から葛野をうつ伏せにし、寝技に移行するも決め切れず。その直後、払巻込で葛野が宙を舞い「一本」となる。
女子5人制 <決勝戦>
帝京大学 | ①-1 | 東海大学 | |
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先鋒 | 松本 薫 | ○ 合技 | 平田真梨子 |
次鋒 | 石川 慈 | 引き分け | 大友真貴子 |
中堅 | 太田 琴乃 | 指導2 ○ | 田知本 遥 |
副将 | 池田 千華 | 引き分け | 米山 侑里 |
大将 | 石山 麻弥 | 引き分け | 田知本 愛 |
先鋒戦。ロッテルダム世界選手権代表の松本が終始試合を支配し、2分30秒過ぎ左袖釣込腰で技有を奪い、そのまま横四方固に抑え、帝京大が先取点を奪う。
次鋒戦。試合中盤、石川がタイミングよく送足払で有効を奪うも、その後大友がポイントを取り返さんと小外刈、大外刈で反撃し、残り30秒、石川に指導2が与えられ同点となり、引き分けに終わる。
中堅戦。序盤は互角の攻防が続いたが、後半、足払や内股で田知本が試合を優位に進め、立て続けに太田へ指導2が与えられ、田知本が優勢勝ちを収めた。
副将戦。池田が体落や小外刈、米山が内股や大外刈を繰り出し、お互いよく攻めあうも決め手に欠き、引き分けに終わった。
大将戦。内容差で負けている東海大田知本はポイントを奪わんと送足払、大外刈で積極的に攻め、序盤石山から指導1を奪う。しかし、これに奮起した石山は内股で反撃し、逆に田知本から指導1を奪う。その後、田知本の必死の攻撃を石山がしのぎ、大将戦は引き分けに終わった。結果1対1の内容差で帝京大学が4年ぶりの優勝を飾った。
男子 <決勝戦>
東海大学 | 3-2 | 天理大学 | |
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先鋒 | 穴井 亮平 | 大外刈 ○ | 小林 督之 |
次鋒 | 熊代 佑輔 | 足車 ○ | 近間 陽介 |
五将 | 須藤 孝清 | ○ 指導3 | 村岡 大潤 |
中堅 | 石井 竜太 | ○ 小外掛 | 津田 賢一 |
三将 | 手塚 龍大 | 引き分け | 谷本 義人 |
副将 | 吉田 優也 | ○ 指導2 | 松宮 広 |
大将 | 高木 海帆 | 引き分け | 齋藤 涼 |
先鋒戦。喧嘩四つの両者は引き手がとれないまま、内股で攻め合う。小林が内股を放ち戻ったところ、穴井は小外刈で「技有」を奪う。反撃に出た小林は技を繋ぎ果敢に攻め、穴井を大外刈でとらえ「一本」。
次鋒戦。熊代は背負投、近間は内股と一進一退の攻防が続く。近間が大外刈から内股にいったところ、熊代はそれを横車に返そうとするが、体勢が不十分で逆に背中から落ちて「一本」となる。
五将戦。天理大学の流れを止めたい須藤は村岡を攻めるが投げ切れず、何とか「指導3」で優勢勝ちを得る。
中堅戦。石井はしっかりと組んで、津田を追い込んでいく。石井の大外刈を小外刈で切り返そうとした津田がバランスを崩す。石井はその機をとらえ圧力をかけると津田は仰向けになり「一本」。
三将戦は互いに十分な組み手になれず、決め手のないまま時間となり「引分」に終わる。
副将戦。開始早々、松宮が間合いを詰めて小外掛の奇襲に出るが、吉田がうつ伏せにこらえる。しかし、吉田はここから体落、巴投、内股と多彩な技を繰り出し、相手につけ入る隙を与えない。結局、吉田が「指導2」の優勢勝ちをおさめた。
大将戦。後がない斎藤は主将の意地をかけて高木を攻める。一方の高木は1年生ながら落ち着いて試合を運び、体格差も生かして斎藤の猛攻を退けた。
東海大学は2年連続15回目の優勝を果たした。
動画・勝ち上がり表などの詳しい結果は 全日本学生連盟サイト へ