第10回全日本男子強化合宿
2008年1月5日~12日まで沖縄県・沖縄県立武道館にて全日本男子強化合宿が行われる。
この合宿は、冬季欧州トーナメントを控え、比較的気候の良い環境に変えて、追い込んだ稽古を展開させ、砂浜などを利用したトレーニングでフィジカル、メ ンタルを鍛えるとともに世界選手権大会、嘉納杯を通じて得た外国人選手の組み手と技の対策を入念に図ることを目的としている。
参加選手は冬季欧州大会参加選手をはじめとする56名。
合宿第3日目報告2(2008.1.8)
合宿3日目の午後は、練習前後に合同取材となっていた。
午後の練習前に、井上、棟田、石井の3選手が取材を受けた。
五輪代表を争っている3選手だけに、報道陣の注目もひと際大きいと感じられる雰囲気だった。
棟田選手
「今はけがをしないように身体作りを始めている。代表争いは、いろんな方から言われるが、とくに気にせずに自分が強くなることだけを考えている。いつも通りやっていきたい」と、いつもの通りマイペースに、冷静に話した。
石井選手
「今年は自分にとっていい年にしたい。北京で金メダルを取る。代表争いは全員を意識している。今は一本取れる技を作るのがテーマ。フィジカル面も精神面も絶好調」
井上選手
「大事な年。北京に柔道人生のすべてをかけるつもりでいく。持っている技をどう試合に生かすか、考えて練習している。とくに大内刈りを見直す必要がある。最近、安全に勝負している自分がいる。もっとガンガンに攻めないと」と、静かに闘志を燃やしている様子。
午後の練習後には、野村、秋本、泉、鈴木の4選手が取材対象。
取材方法としては、テレビ取材を受けてから、テレビカメラのない新聞取材を受けるのだが、ここで4選手の間で、熾烈な順番争いが行なわれた。
テレビ取材を受けるにあたり、早い者勝ちで鈴木、秋本、泉、そして最年長の野村の順番となった。最後になった野村選手はやや不満顔。
その後、もう一度話し合いが行なわれて、鈴木、野村、泉、秋本の順番に確定した。
鈴木選手
「年が明けて、北京五輪まで計算できる範囲になり、緊張感が出てきた。世界選手権で負けているので、五輪ではもう一度世界一になって喜びたい」
野村選手
「今年は行動と結果で示す勝負の年。自分は自分の柔道をして結果を出すだけ。過去、3度五輪の重圧を経験しているが、背負っているものがだんだん増えてきて、道は険しくなってきた」と、自らを追い込んでいる様子。
泉選手
「今年で柔道を辞めようと思うくらいの気持ちで集大成で北京へ挑む。前回はプレッシャーもなかったが今回は前回の銀を経て結果が大事。欧州では外国人ともガチンコ勝負しないと五輪では戦えないと思う。」
秋本選手
「いよいよ五輪イヤー。今は痛めているひじの具合を見ながら、背負い投げを仕上げているところ。アジア大会や世界選手権で負けた悔しさが原動力。この気持ちを忘れずに北京まで行きたい」
各選手ともに、昨年から合宿が続いているが、新年早々の合宿にも、精力的に練習をこなしている。
合宿は12日まで行われる。
合宿第3日目報告1(2007.1.7)
5日から沖縄県那覇市の県立武道館にて始まった、第10回全日本男子強化合宿も3日目を迎えた。
今日は公開取材日のため、午前の練習から多くの報道陣が取材に訪れている。
午前練習の内容は、寝技と立技の乱取り。
斉藤仁監督をはじめ、各コーチの厳しい視線の中、選手たちも必死に取り組んでいる。
また、午後の練習前後に合同取材が行なわれる予定。
合宿第2日目報告(2007.1.7)
北京五輪を迎える08年の始動となる第10回全日本男子強化合宿が1月5日~12日の8日間、沖縄県那覇市で行われている。
1月6日に、地元の沖縄県柔道連盟が主催する歓迎会が沖縄県青年会館で開かれ、斉藤仁監督以下、合宿に参加する55人の選手が出席した。
来賓には仲里全輝・沖縄県副知事、与儀弘子・那覇市副市長をはじめ合わせて約120人が集まった。
沖縄県柔道連盟の比嘉吉憲会長が「合宿をしてもらう沖縄県武道館の屋根には、中国の歴史で幸運を招き、世界に飛躍するという鳳凰のデザインがある。北京五輪のある年にここでの合宿はまさしく意に適っているのではないか。我々も大変うれしく感激している」と挨拶した。
斉藤監督は「4年前のアテネ五輪の年もここで合宿させてもらい3個の金メダルをとらせてもらった。この暖かい沖縄で気持ちを北京へ向けてスタートさせたい」とお礼の言葉を述べた。
井上康生、野村忠宏、鈴木桂治らの選手たちは獅子舞や沖縄舞踊の歓迎に見入り、準備された海産物や沖縄料理に舌鼓を打ち、英気を養った。