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【女子柔道振興委員会】JJ Voice No.18 新井頼子さん

プロフィール

新井 頼子(あらい よりこ/旧姓:國原)1985年新潟県生まれ
前橋育英高等学校教諭 柔道部女子監督
講道館柔道女子四段

主な戦績:

2010年 世界選手権大会(東京)70㎏級 3位
2011年 世界選手権大会(パリ)70㎏級 3位

石川(旧姓:北爪)弘子先生からお話をいただきました。このような機会を与えていただき光栄に思います。セカンドキャリアで悩んでいる選手に何か響くものがあれば幸いです。
私は新潟県新潟市に生まれ、8歳から柔道を始めました。地元の黒崎中学校を卒業し、高校は親元を離れ淑徳高校へ、大学は淑徳大学に進学しました。大学卒業後は、自衛隊体育学校に所属しながら、埼玉大学大学院に通わせていただきました。大学院進学を決意した理由は、強くなりたいという気持ちと同じくらい、将来『学校の先生』になりたいと思っていたからです。競技を続けながら、大学院に通わせていただいた自衛隊体育学校には、本当に感謝しています。
私は中学生の頃から、なりたい職業が決まっていました。そう思わせてくれたきっかけになったのが、中学校の柔道部の顧問の先生でした。柔道指導だけではなく、勉強面・私生活面とすごく丁寧に指導していただきました。また、高校・大学・実業団・全日本と各カテゴリーでの指導者の方々との出逢いのおかげで、より一層指導者に対する憧れが大きいものとなり、必ず実現させたいと強く思うようになりました。
淑徳大学では地歴公民の教員免許を取得し、埼玉大学大学院では修士論文の勉強をしながら、保健体育の教員免許取得のために必要な単位を履修していました。大学院は2年で修了しましたが、免許を取得するための単位数が不足していたため、1年間、科目等履修生として埼玉大学に通っていました。学校に通いながらの練習や試合、海外遠征等は大変でしたがセカンドキャリア実現のためには必ず教員免許が必要だったため、苦痛と感じることなく毎日楽しく学校に通っていました。今考えると、学校に通うことが厳しい稽古の合間の息抜きになっていたのかもしれません。
2012年現役を引退し、2015年4月から前橋育英高校に勤め始めました。初年度は、育英短期大学、群馬工業高等専門学校でも授業をさせていただきました。2016年から前橋育英高校の教諭となり、柔道部女子監督もやらせていただいています。前橋育英高校は、とてもスポーツが盛んな学校です。素晴らしい指導者の方々がたくさんいます。そんな中、教員として働くことができ、とても幸せです。部活動の指導だけではなく、授業やクラス運営、毎日忙しいですがとてもやりがいがあります。生徒のみんなには、学校生活や部活動を通して社会に出る準備をしてほしいと思っています。
現在、新型コロナウイルス拡大により、各種大会に大きな影響が出ています。このような時だからこそ、選手は目標を見失わず、何事も前向きに取り組んでいってほしいと願っています。セカンドキャリアについて悩んだ時は、家族や今まで出逢ってきた方に相談し一人で抱え込まないことだと思います。柔道で培ってきたものは、必ず財産になります。恐れることなく次のステップに向け、更なる挑戦をしていってほしいと思います。

2019年 春の高校選手権 群馬県予選 優勝
現在担任をしている1年14組 集合写真

 

次回は、自衛隊体育学校時代に新井さんとチームメイトであった
平井希さんが登場します。

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