
プロフィール
石塚 やよい(いしづか やよい)1997年 東京都生まれ
Epicycle clothing brand ARCH.M
Keiji Judo Academy
講道館柔道女子参段
飯野鈴々さんからご紹介いただきました、石塚やよいと申します。
何の実績もない私が、このような機会を頂けたことに心より感謝申し上げます。
せっかくの機会ですので、私が柔道を通して得た、人生の2つの大きな支えについてお話ししたいと思います。
1つ目は、柔道を通じて出会えた方々の存在です。
その中でも、一番大きな影響を受けたのは恩師である中野謙介先生との出会いです。私が入学した国士舘中学校は、当時女子の部員が少なく練習相手が少なかったため、中野先生がたくさんの学校へ出稽古に連れて行ってくださいました。そのおかげで、合同練習や合宿に行くとどこかしらに知り合いがいて、柔道の練習は辛くても友達に会えるのが楽しみになっていました。そこから友達の輪が広がったり、自分でも積極的にコミュニケーションをとったりすることができるようになりました。柔道をやめた今でも、定期的に会って昔話ができる友達がいることはとても心強いです。
2つ目は、自分で決めた目標に向かって努力する力です。
私は国士舘大学を卒業後、小学校で担任として5年間勤めていましたが、昨年「1度しかない自分の人生」いろんなことに挑戦してみたいと転職を決意し、古着のUpcycleのブランドを立ち上げて活動しています。
Upcycleに興味を持ったのは、既成服だと体型に合わないことがあり、自分の体に合わせて服をアレンジしてみたことがきっかけでした。それから、趣味で裁縫をするようになり、こんなに楽しいならこのマインドをもっと広げていきたいと起業しました。そんな私の趣味の延長のようなブランドですが、同じ悩みを持つ柔道家のファッションを楽しむ助けになれたら幸せです。
ただ、中高大とずっと柔道に専念してきて、服飾やデザインなどの専門的な技術を学んだことがないので苦労もたくさんあります。でも、「こんな服を着たい、作りたい」という思いから裁縫を学び、試しては失敗してを何度も繰り返して、できることを増やしているところです。このように失敗も楽しめるのは、長年柔道で培った諦めずに努力する根気強さがあるからだと思います。
また、東京都町田市にあるKeiji Judo Academyで柔道を楽しんでいます。週2回子供達と柔道する時間は最高の息抜きでもあり、道場の皆さんがあたたかくて安心できる居場所です。柔道の経験がある人はもちろん、やったことがない人、興味はあるけれどできないと思っている人にぜひ足を運んでもらいたい道場です!!
柔道で覚えた技は、日常に活かすチャンスは少ないかもしれないけれど、柔道を通しての出会いや柔道で鍛えた忍耐力や集中力は間違いなく今の私を助けてくれています。心の底から柔道を続けてきてよかったと思います。
「柔道しかしてこなかったから」と、引退後の進路を自分で狭めてしまっている方がもしいたら、「柔道しかしてこなかったから、できることがたくさんある」と伝えたいです。
- 恩師 中野謙介先生と
- KJAの練習の様子
- 古着で作った犬服
- 古着で作ったブラウス