まいんど vol.43 全日本柔道連盟
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い場合も、体側面が畳についている場合も「有効」となります。                   ただし、肩のラインは90度近くあっても、お腹から落ちたり、両膝から着地する(特に、身体の柔らかい選手は、肩は90度弱でも、下半身はうつ伏せに近い状態)場合は、「ノースコア」となります。IJFテクニカルセミナーにおいて、審判理事から「有効」だけに限らず投技の評価は、着地面だけではなく、スピード、力強さ、技のキレをトータルで判断すべきだということが求められました。4.「ノースコア」の定義肩のラインが90度弱でも・両膝が着いている状態・腹ばいの状態・腰の前側がついている状態・尻餅で上半身が胸腹側に倒れている状態も「ノースコア」となります。5.ベアハグ・袖および襟をつかんでいない状態から、直にベアハグを施すことは認められますが、手と腕で輪を作ってベアハグを施した場合は「指導」が与えられます。※従来は、ベアハグによる「指導」が与えられる判断基準は「組み手の有無(袖または襟をつかんでいるかどうか)」であったが、今後の「指導」を与える判断基準は、「ベアハグの組み方(手と腕で輪を作っているかどうか)」 となります。・内股上部(両脚の付け根の水平ライン)から下部への双手刈等は認められず、施した場合は「指導」が与えられます。6.逆背負投(通称) ・シニア、ジュニア大会では、認められます。・カデ大会では認められず、「待て、指導」とします。7.ユージングザヘッド(通称)※頭部を使っての投技・シニア、ジュニア大会では、認められます。・カデ大会では認められず、「導」とします。8.ダイビング(通称)※真正面・真後に飛び込む・ユージングザヘッド(通称)は認められますが、従来どおり、内股、袖釣込腰等で真正面に飛び込む、あるいは肩車等で相手を担ぎ上げて真後ろに飛び込む行為は、ダイビング(通称)として「反則負け」が与えられます。・ダイビング(通称)は、頭部と両肩が着地した場合とし、頭部と片方の肩が着いた場合はダイビング(通称)としません。9.ヘッドディフェンス(通称) ※頭部を使っての防御・シニア、ジュニア大会では、認められます。・カデ大会では認められず、「導」とします。・ブリッジについては、従来どおり「一本」と評価します。・帯から下への攻撃・防御については、内股上部(両脚の付け根の水平のライン)までのレベルであればつかむ(握る)ことが認められます。・内股上部より下に腕(肘)や手で脚を引っ掛けたり、脚を抱えたり、下履きをつかんだり、触れる行為は禁止され、「指導」が与えられます。・上衣や内股上部までの組み手がネガティブ(ディフェンスやブロッキング)なものであった場合は「指導」が与えられます。・従来どおり、肘関節を固定し、相手の逃げ場をなくして、一気に体を捨てる危険行為には「反則負け」が与えられます。・ただし、相手に逃げる余地がある場合は、「指導」が与えられます。待て、指・立ち姿勢において、相手の上衣の袖の中に指を入れて組み手を取ることを認めるが、下履きの裾に指を入れて組み手を取ると「指導」が与えられます。・寝姿勢において、相手の袖・下履きの裾の中に指を入れることは認められます。左記の場合は、偽装攻撃として「指導」が与えられます。・取が投げる意思がない場合。・取が組み手を持たずに攻撃する、またはすぐに組み手を放す場合。・取が単発の偽装攻撃や、相手のバランスを崩さない状態で繰り返し攻撃を行う場合。・取が脚を受けの両脚の間に入れて、攻撃待て、指の可能性を妨ぐ場合。・取が現実的に投げる可能性がない場合。※いわゆるバッドアタックを繰り返したことに対して、相手側に消極的として「指導」を与えないように留意します。・立ち姿勢、寝姿勢において、故意によらず試合場から出た場合は「待て」、故意の場合は「指導」が与えられます。・どちらかが、片脚だけでも場内にいて、投技が施されれば、両者が完全に場外に出ても技の継続が認められ、技が決まればスコアが認められます。・場外にいる側が、返し技を施しても技の効果は認められます。・標準的な組み手(釣手、引手を持つ)の場合、攻撃をするまでに30秒が与えられます。・標準的ではない組み手(クロスグリップ等)はポジティブな状態であれば継続とします。・標準的ではない組み手でも、従来より長めにみることとします。・「抑え込み」が宣告されるためには、講道館の技名称にある抑込技で、相手に覆い被さり圧力を掛け、制していることが必要です。・相手の側方から、相手の胴体を脚で挟む等してコントロールし、たとえ相手が動けなくても、それは「抑え込み」ではありません。・今までは、抑込技の名称が付かないような浅い形で相手をコントロールしている状態で、早い「抑え込み」の宣告をする場面がありましたが、今後はしっかりと抑え込みの形(抑込技の名称が付く形)になってから「抑え込み」の宣告をすることとします。・寝技における積極的な攻撃は考慮されます。動画付き解説はこちらから10.帯から下への攻撃・防御14.場外「指導」と押し出し「指導」 12.組み方16.「抑え込み」の定義11.立ち姿勢における関節技15.標準的でない組み手YouTube【全柔連TV】https://www.youtube.com/watch?v=vh_2Z0cROp413.偽装攻撃15まいんど vol.43

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