まいんど vol.42 全日本柔道連盟
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小川和紗 銅メダル瀬戸勇次郎 金メダル遠藤義安)の強さを見せた廣瀬の健闘を讃えたいと思います。J2 70㎏級 小川は磨いてきた払腰を見事に決め、銅メダルを獲得しました。他の階級に比べ、この階級は世界的に選手数が少ないのですが、上位選手たちは非常に強く、その壁をなかなか崩せずにいましたが、その上位陣の一角を崩しての3位入賞は、「努力が不可能を可能にする」ということを示す価値のある勝利だったと思います。J2 73㎏級 期待に応えて金メダルを獲得した瀬戸でしたが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。昨年8月の国際大会での負け方が悪かったため、1大会派遣を見送り、週1回ナショナルトレーニングセンターで専門家の指導を仰ぎ、体作りをさせました。一刻も早く出場権を得たい本人にとっては苦しかったと思いますが、その成果は昨年12月、そして今年2月に続き5月の国際大会での優勝に結びつき、ランキング1位で本大会を迎えることになりました。「選択と集中」という強化方針を体現した見事な優勝だったと思います。振り返ってみると、準備期間がわずか1年という未曾有の状況だったからこそ、これまではできなかった「選択と集中」という選手強化本来のあり方を、スタッフ一丸となって追求できたのではないかと思います。時間がないのでいろいろなことができないのではなく、ある時間で最大の成果をあげる方法を選択し、そこにある戦力を集中するということ、これはまさに嘉納治五郎師範が説かれた『精力善用』に通じるものではないでしょうか。1年間苦楽をともにしてくれたスタッフ、選手、関係各位、そして応援してくださったみなさま方に心より感謝申し上げ、視覚障害者柔道のさらなる普及と発展を心より祈り報告とさせていただきます。(日本代表チーム監督 ▲女子J2・70㎏級3位決定戦。小川が合技で快勝。3位入賞を果たしたら▶2女人子目Jが2・銅70メ㎏ダ級ル表の彰小。川右か▼女子J1・48㎏級表彰。左端が銀メダルの半谷▼決勝。大外刈で惜しくも一本負けを喫した半谷だったが大健闘だった▲試合後の日本選手団。バックにはエッフェル塔が▼女子J1・48㎏級準決勝。半谷の左一本背負投が「技あり」に    6まいんど vol.42PARIS 2024半谷、小川も堂々のメダル獲得

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