まいんど vol.42 全日本柔道連盟
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今年度の関関戦岩田家正賞両校の交流、終わりに■ 2023年…女子1名を含む体重別団長戦の末、「指導3」にて関大の勝利。体形式の6人戦点取り試合で、副将まで1対1の内容で、関大がリードしており、大将・井口貫至朗が関学・池上拳伸から「技あり」を奪い、2対1で関大の勝利。いずれも接戦であり、試合場の盛り上がりは通常の公式戦とは格別のものがある。前述のとおり、試合形式は毎年申し合わせによって相談しているため、年によって異なるが、ここ1~2年は、お互いに女子部員もいることから、「7人による男女混合の団体戦」で行っており、普段団体戦を経験することが少ない女子部員も団体戦としてチームの一体感を味わう貴重な経験の場となっている。そして、今年度も7人の男女混合団体戦で行われた。試合中の雰囲気は、両大学とも応援団・チアリーダー部が応援に駆けつけて、通常の柔道会場では見られない手拍子や応援団による大声での応援で、審判の「待て」や「はじめ」の声が聞き取れないほどの大声援の中で試合をするため、選手はド緊張。今年度のオーダーは、関学が日高佑海(2年・須磨学園夙川)、松本晶(3年・啓明学院)、木村鯉斗(1年・育英)、松尾恵之伸(2年・長崎海星)、藤原琢耀(4年・関学高等部)、坂本圭生(3年・長崎東)、池上拳伸(4年・金光藤蔭)。そして関大が、松本咲来(3年・関大一高)、杉森政弥(2年・作陽)、内田寿大(4年・関大一高)、桜井信之(3年・佐久長聖)、若林一輝(3年・小杉)、高島航佑(1年・小杉)、福田銀次(1年・京都先端科学)というオーダーであった。試合の結果は以下のとおりで、4対0で関大が勝利した。関  大 女子)松本咲来〇(送襟絞)△日高佑海なお、試合の審判員は幹事校が手配するのだが、直近では、笹倉孝幸、岡田直也、倉橋功、武村雄太、町田良介、阿部智浩、石川美久、渡部将之、横山喬之、小林晴代、岡田龍司など、関西学生柔道界を代表する先生方にもご尽力いただいている。改めてこの場をお借りして、厚く御礼申し上げる。関関戦では、2003年に逝去した関大文学部教授・元柔道部監督・故岩田家正先生(報徳学園高校時代インターハイ優勝、昭和38年関西学生優勝大会決勝戦、代表戦にて勝利し優勝に導いた立役者)に敬意を表し、2004年度から、勝利校の選手から最優秀選手1名を選出し、岩田家正賞として表彰している。これは、 学4―――0 関  分×木村鯉斗分×坂本圭生分×池上拳伸関学側からの発案であるが、偉大な先輩の名前を後世に語り継ぐことを提案してくれた関学の厚情に感謝申しあげたい。試合が終わると両大学応援に来ていたOBが集まり通称「関関戦第二部」として、約30~40人集まって懇親会が開催される。「試合で負けても、酒では負けない。関関戦の勝敗は、1勝1敗や!」と言いながら、和気あいあいとした雰囲気で懇親が進む。私が学生時代(1999年卒)の頃は、学生同士も懇親会を開催し、両部員約60人が入れるお店を探すのに苦労したことを思い出す。私より上の年代の方たちは、当時の関学柔道部の方々とは今でも付き合いが続き、他大学だが親しみのある兄弟のような感覚になる関係性である。これからも、両校のつながりを大切にし、関関戦が長く続くことを祈念し、結びの挨拶とさせていただく。      (文中敬称略)▲関関戦には多数のOBOGも集結。両校の親交を深める場ともなっている90㎏)福田銀次×引 90㎏)高島航佑×引 81㎏)若林一輝(技あり)△藤原琢耀73㎏)桜井信之〇(合技)△松尾恵之伸66㎏)内田寿大×引 60㎏)杉森政弥〇(縦四方固)△松本晶10年間連続で関大が勝利しているが、関西大学×関西学院大学

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