第7シードの髙山莉加は2回戦でイリスホ■女子78㎏級ン・クルバンバエフと対戦。抱きつきの小外刈で倒されましたが、すぐさま得意の寝技に移行し、腕緘返から崩上四方固に抑えて一本勝ち。続く準々決勝は、今年5月の世界選手権王者アンナ=マリア・ヴァグナー。開始15秒で組み合わない両者に「指導」。その後は、髙山が一本背負投、大外刈、隅返を掛けるも、長身のヴァグナーとの間合いが合わず、いずれも不十分。中盤、奥襟をとられてつぶれてしまい「指導」、さらに、3分26秒には3つ目の「指導」を取られて反則負け。髙山にとっては不完全燃焼の内容でした。敗者復活戦に回った髙山は、フッシェ・ステインハウスを豪快な釣腰「一本」で破りましたが、3位決定戦ではパトリシア・サンパイオに大外返と背負投で「技あり」2つをとられ合技で一本負け。残念ながらあと一歩、メダルには届きませんでした。■男子100㎏級東京オリンピック金メダリストのウルフアロンは、今大会ノーシードで1回戦から登場。初戦のアーロン・ファラに大内刈で2つの「技あり」を奪って快勝すると、続く2回戦の相手は、2021年世界選手権チャンピオンのジョルジ・フォンセカ。序盤から大内刈、内股で優位に攻めていたウルフが終了直前に放った内股で見事な一本勝ち。会場に大きな拍手が沸き起こる素晴らしい美技でした。ウルフは続く準々決勝のイリア・スラマニゼには、序盤に隅返で「技あり」を奪われ、そのまま崩袈裟固に。抑え込みは7秒で逃れたものの、大きなポイントを献上。その後は、なかなか組ませてもらうことができず、組んでも先に巴投などの技を掛けられる展開が続き、そのままタイムアップ。敗者復活戦に回ったウルフは、ニコロス・シェラザディシビリに内股すかしで一本負け。2大会連続のメダル獲得はできませんでした。▲男子100㎏級1回戦。ウルフはファラから大内刈で「技あり」2つを奪って快勝▲男子100㎏級2回戦。2021年世界王者のフォンセカを内股で一蹴。状態は決して悪くはなかった▲女子78㎏級2回戦。髙山はクルバンバエフに崩上四方固で勝利。手堅い勝ち上がりを見せた◀女子78㎏級3位決定戦。髙山が思い切りよく大外刈を仕掛けるも返されて「技あり」を失う11まいんど vol.41 ■女子78㎏級優 勝:A.ベッランディ(イタリア)準優勝:I.ラニール(イスラエル)第3位:マー・ジェンジャオ(中国)第3位:P.サンパイオ(ポルトガル)▶2回戦髙山莉加〇崩上四方固△I.クルバンバエフ(ウズベキスタン)▶準々決勝A=M.ヴァグナー(ドイツ)〇反則[指導3]△髙山莉加▶敗者復活戦髙山莉加〇釣腰△F.ステインハウス(オランダ)▶3位決定戦P.サンパイオ(ポルトガル)〇合技[大外返・背負投]△髙山莉加■男子100㎏級優 勝:Z.コツォイエフ(アゼルバイジャン)準優勝:I.スラマニゼ(ジョージア)第3位:P.パルチク(イスラエル)第3位:M.ツロボエフ(ウズベキスタン)▶1回戦ウルフアロン〇合技[大内刈・大内刈]△A.ファラ(オーストリア)▶2回戦ウルフアロン〇内股△G.フォンセカ(ポルトガル)▶準々決勝I.スラマニゼ優勢[技あり・引込返]△ウルフアロン▶敗者復活戦N.シェラザディシビリ(スペイン)〇GS内股すかし△ウルフアロンPARIS 20248/1(木)特集 パリ・オリンピックウルフアロン、連覇ならず髙山莉加はメダルに届かず
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