まいんど vol.40 全日本柔道連盟
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6まいんど vol.40――12月に代表に内定してからここまで順調でしょうか?「代表争いでかなり精神的にも体力的にも削られていたので、少しゆっくりして、4月くらいから本格的に作ってきた感じで、順調に来ていると思います」――ご自身が代表に決まって、オリンピックのイメージは変わっていますか?「思った以上に、周りの方たちの反応や応援がすごいですし、壮行会も開いていただいたんですけど、本当に反響がすごくて、オリンピックはやはり全然違うんだなと、改めて感じています」――自分の中でオリンピックに対するモチベーションは変わりましたか?「子どもの頃からオリンピックで金メダルを獲りたいと思いながら柔道をやってきたので、そこは本当に、自分のために戦うだけだと思っています。自分のために戦うことが、結果的に応援してくれる人たちのためにもなると思うので、試合に関しては自分のために、集中してやろうという気持ちに変わりはないです」――永山選手は、対戦相手の研究をあま――大会まで3か月を切りましたが、今のお気持ちは?「代表になってから、最初は不安が大きかったんですけど、今は少し楽しみになってきています。もっと近くなるとまた変わるかもしれませんが…。いまは、(ケガで)休んでいた分、ここからどうやって上げていくのかということを考えています。練習できるのも残り3か月だと思うと、早くやりたいという気持ちは強いのですが、それは焦りではなくて、以前にオリンピックが終わったあと、ちょっと休むって言っていたんですけど、今は、もう休まなくてもいいかなって思えるくらい、もっと練習したいなという気持ちが強くなっています」――ここから3か月弱、どんな調整を?「5月はちょっと様子を見ながら勘を取り戻して、6月は合宿を入れる予定なので、そこでしっかり追い込んで、7月は研究とかも入れながら試合に向けて調整していければなと思っています」――対戦相手の研究はまだ?「そうですね。まずは自分の柔道ができ男 子60㎏級女 子48㎏級NAGAYAMA RyujuTSUNODA Natsumiりしないと聞きましたが?「はい、しないです。以前はしていたこともあったんですが、研究をしたことで相手を警戒しすぎて、逆に相手のペースになってしまうことがあったり、組み合わせを見て、先のことを考えて1回戦で負けてしまったりしたことがあったので、組み合わせも見ないようにしていますし、相手の研究もあまりしません。組んだ瞬間の感覚を大切にするようにしています。相手が右組みか左組みか、どういう技があるかくらいはコーチから聞きますが、結局始まったら自分の柔道をするだけですし、自分の感覚を信じてやっています。研究するデータというのはその選手の過去のもので、相手はそこから成長していると思うんです。なので、先入観を持たないほうがいいと思っています。自分の柔道はどの技でも『一本』を取れるのが強みなので、相手が背負投を研究してきたら内股を使うなどして揺さぶって、また背負投で投げるとか、研究されてもまだ他の技があるので、自分の柔道をやろうと思っています」 (取材/5月3日)る状態に戻してから相手の研究をしようと思っています。これまでも大会ごとに研究してきているので、新しい情報を更新するのは直前のほうがいいのかなと」――本番までの体重調整に関しては?「今は普通に身体を鍛えて、ウエイトトレーニングもしてしっかり筋肉をつけて、7月少し前くらいから気にし始めて、3週間前から少しずつ絞ろうかなと思っています。大会何日前には何㎏というような、体重の記録はいつもつけているので、いつもの、大会前の時と同じようにしていけば問題ないかなと。最近は、減量に関する不安はあまりないです」――3月のGSアンタルヤは安定した内容で優勝。順調そうですね。「入りはちょっと身体の動きが悪かったので、原因を探ったりしていますが、普段やっていることをやってなかったり、ほんのちょっとしたことで変わったりするので、気持ちの部分って大きいなと改めて思いました。そういったことも含め、オリンピックには万全の状態で臨みたいと思っています」 (取材/5月3日)SBC湘南美容クリニック1996年4月15日生(28歳) 北海道出身大成中学→大成高校→東海大学世界選手権:2018年,19年3位SBC湘南美容クリニック1992年8月6日生(31歳) 千葉県出身勝田台中学→八千代高校→東京学芸大学世界選手権: 2017年2位(52㎏級) 2021年,22年,23年優勝(48㎏級)7/27(土)永山 竜樹角田 夏実

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