まいんど vol.40 全日本柔道連盟
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医科学委員会⃝ 4月7日(日)/阿部詩・髙市未来・本壮市・斉藤立阿部一二三・ウルフアロン 募金総額:28万3603円収益については、アスリート委員会にて協議し、被災地の復興支援、石川県における柔道の普及・振興のために全額を使用いたします。報道を通じて厳しい避難生活が続いていらっしゃる方が多くいることを目の当たりにしています。今後も柔道ファミリーのみなさんと力を合わせて支援を継続してまいります。被災地のみなさまが一日も早く平穏な日常を取り戻せますことを心よりお祈り申し上げます。医科学委員会の事業の一つに柔道に関する研究があり、毎年委員から研究課題を募ります。2024年度に採択した11の研究課題を表に示します。柔道は防具をつけずに行う格闘技であり、しばしばケガが選手を悩ませます。これまでも柔道選手に多いケガについて、疫学、(敬称略)原因究明、治療成績、発生予防などさまざまな研究を行ってきました。本年度は、肘関節と膝関節のケガにフォーカスを当てた研究を3件行います。肘関節は投げられまいと手を畳についたときや、関節技を掛けられたときに靭帯損傷や脱臼が起こることがありますし、担ぎ技を繰り返し練習することで傷めることもあります。膝関節は軸足に強い力が働いたときに靭帯や半月板を損傷することがあります。研究がこれらのケガの治療や予防に役立つことを願います。絞め技による意識消失を絞め落ちと呼んでいます。絞め落ちが起きたとき、脳への血流が低下すると言われていますが、身体にどんな変化が起きて、脳にどのような変化を起こすのか、詳しいことはわかっておらず、本件に関し2件の研究を行います。昨年、主催大会における柔道衣コントロール改正がありましたが、柔道衣の素材や形態の検証および検討を行い、攻撃防御の実戦のなかで、ケガをしにくい新たな柔道衣の開発を目指した研究を開始します。大会救護では、出欠に対して素早く正確な対応が求められますが、止血手技の調査研究にも着手します。医科学委員会のアンチ・ドーピング部会では、アンチ・ドーピングに関する啓発活動を行っていますが、講習会開催後に、効果があったか検証を行い今後の活動に反映させます。全柔連では、公認転倒外傷予防指導員資格制度を立ち上げました。柔道の動きを取り入れた運動は転倒予防に役立つと考えています。医科学委員会では、以前よりシニア向けに柔道を活かした転倒予防プログラムを開発し、啓発活動に努めてきました。引き続き転倒外傷予防に取り組みます。2年前から女子柔道選手のコンディショニングについてアンケート調査を行ってき委員会 Information▲4月6日に行われたチャリティサイン会の様子        

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