まいんど vol.40 全日本柔道連盟
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第6回全国安全指導員連絡会の報告事故につながる危険な場面(松永大吾委員)全国柔道事故被害者の会講演(全国柔道事故被害者の会代表倉田久子氏)安全指導の事例発表(新潟県阿部塾阿部高弘氏)危険な場面映像資料の解説(三戸範之委員)委員会からの連絡事項(熊野真司委員)強化委員会重大事故総合対策委員会今回は、全日本柔道連盟が強化活動の一つとして実施している『強化連携フォーラム』について取り上げたいと思います。『強化連携フォーラム』の目的は、全日本強化スタッフと強化選手所属指導者との連携および相互理解を深めることです。参加対象者は、A~D強化選手所属指導者、強化委員、全日本コーチ、全日本サポートスタッフとし、3月18日にオンラインで行われ、約80名の方々にご出席いただきました。この『強化連携フォーラム』は、今後の日本柔道を担っていく柔道選手を、全柔連と所属がいかに連携して強化を図り、育成していくのか、方向性を確認する場でもあります。当日は、金野潤委員長のあいさつから始まり、男子、女子、男女ジュニアの強化方針・2024年度事業計画を説明しました。男女の強化目標としては、パリ・オリンピックでの全階級金メダル、男女混合団体金メダルが掲げられました。鈴木桂治男子監督は、スタッフ紹介、大会派遣、合宿日程、合宿での栄養講義、トレーニング、講習会などの様子を報告し、男子の課題として、「ルールの再確認、心技体の強化、圧倒的な執念、柔道家(人)の生き様」を挙げ、強化最大のテーマとして「明るく、元気に、生き生きと」と述べました。増地克之女子監督は、女子の強化方針として、「最高の準備力」をテーマに、2023年度の欧州国際大会の結果を基に、データ分析(試合数、勝率、立ち技、寝技、罰則)での振り返りをし、国際大会で勝つために何が必要かを考察しました。各務耕司男子ジュニアヘッドは、男子ジュニア選手の強化として、オリンピック、世界選手権で金メダルをとれる選手の育成、強いだけではなく、応援される柔道選手の育成が必要だとし、他国に譲れないものは「世界一の技術力」と力強く語りました。また、取り組んでいることとして、国際大会での清掃活動、感謝の手紙、国際交流、オンライン講習などを挙げました。野瀬英豪女子ジュニアヘッドは、女子ジュニア選手の強化として、ミーティングや動画での研究、個別分散合宿、所属訪問などが挙げられました。また、昇格強化プランとして、着実にカデ、ジュニア、シニアと長期的に強化していけるように、基礎の徹底と寝技の強化を経て、世界で戦う力を身に付けることを挙げました。その他に、IJF審判・コーチセミナーの報告を大迫明伸審判委員長から、国際大会分析を山本幸紀科学研究部員から、競技力から見た全日本の位置づけとして石井孝法強化特別委員(メンター)から、オリンピック関連情報として、事務局から説明が行われました。また、質疑応答では、活発な意見交換がなされ、全国高校選手権大会前日という所属指導者にとっても多忙な時期ではありましたが、有意義な時間を持つことができたと思います。今後も連携を大切に、日本が誇れる選手を育成していけたらと思います。令和5年度「第6回全国安全指導員連絡会」は、令和5年12月9日(土)にオンラインにより各都道府県5名まで、合計約100名が参加して開催されました。中里壮也副会長兼専務理事のあいさつ、中村真一会長のビデオメッセージに続いて、磯村元信委員長より「この連絡会は、全国各地の事故防止の取り組みの地域格差をなくし、効果的な安全指導が普及することを目的に行われている」との趣旨説明がありました。主な報告・発表等は以下のとおりです。重大事故の最近の動向についてスライドを使って解説。主な内容は、重大事故総合対策委員会の沿革、2015~2023年の主な重大事故、近年問題視されている事故要因、映像で見る頚椎事故の原因と対策・締め落ちの見逃し・ヘッドディフェンスの防御動作、コロナ時代の子どもに起きている変化、発達障害の児童の増加、部活動の地域移行など。『壁の話 講演が行われた。主な内容は、安全指導を(副委員長 中村淳子)安全指導を妨げるもの』と題し、⃝ 報告数:令和5年度の実施報告数は33都⃝ 実施日:年度当初に実施されることが多⃝ 実施時間:平均時間は約2時間(長いも⃝ 実施形態:対面での実施が8割超。一部⃝ 活用資料「柔道の安全指導(第六版)」妨げる壁、親の壁・子どもの壁、親の壁・子どもの壁+医療の壁、Google利用した「首から上のケガ」についての名古屋市立向陽高校の取り組み、高校運動部活動指導者のスポーツ関連脳震盪の知識と対策状況に関するパイロット調査、組織の壁など。新潟県の阿部塾「新発田南少年柔道教室」における柔道ファンをつくる楽しく安全な柔道の取り組みや工夫についてスライドと動画を使って解説。危険な場面映像資料「少年大会特別規程編」の動画を視聴して、少年規程の文言だけではイメージしづらい事故につながる反則行為についての共通認識を深め、規程の解釈の地域差や個人差をなくすことの狙いについて解説。毎年全国各地で行われている安全講習会の実施報告書の集計結果について解説。府県、63件。く、土日などの休日開催が大半。大会や他の講習会の開催日に合わせて実施されるケースが多い。ので8時間、短いものは10分)。県によって特徴がみられ、大会ごとに短い講習を入れたり、要所に長めの講習会を設定したりするなどの工夫が見られる。でWEBの実施もあるが、両方を併用したハイブリッドの報告はなかった。が半数以上。ビデオやして活用している例も。「大外刈の段階YouTubeと併用フォームを                    49まいんど vol.40委員会~委員会と柔道家をつなぐ伝言板~委員会の活動状況や、お知らせがありますので、全柔連各種委員会から情報をお届けするページです。お役立てください。Information

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