まいんど vol.40 全日本柔道連盟
46/56

ここがポイントここがポイント②水分補給量の不足。 尿の色を確認しましょう。③ ミネラル不足。毎食、野菜、きのこ、 海そう、果物をとりましょう。  暑い環境のなかで稽古すると、体温が上がりやすくなります。私たちは、体温が上がり過ぎないように汗をかきます。このため、汗の材料となる水分をこまめに補給しないと、体の水分量が大きく減少し、あとで話します体内のミネラルバランスが崩れて、体がつりやすくなります。目安になるのは、尿の色です。起床後の尿は「濃い黄色」ですよね。眠っている間に汗をかき、水分をとっていないからです。稽古前の尿の色が、この濃い黄色のままなら、稽古前から脱水状態になっています。この状態で稽古中に水分補給を行っても、まさに「焼け石に水」、水分補給が追いつきません。体が脱水していない時の尿の色は「薄い色」です。つまり、食事・水分を十分にとり、稽古前には、尿の色が「薄い色」になっているか確認してください。稽古中の水分補給が適切にできているか確認する方法として、稽古前・稽古後の体重測定をお勧めします。稽古前・後の体重の差は、ほとんど汗や尿によって失われた体水分量です。この差が稽古前の体重の2~3%以内におさまっていたら、稽古中の水分補給量が適切と考えます。3%以上超えていたら、水分補給量、補給回数を増やす、食事量・補食量が減っていないかを確認してください。計算例を示しますので、参考にしてください。汗をなめると「しょっぱい」ですよね。私たちの体のなかは、水だけでなく、カリウム、ナトリウム、カルシウム、亜鉛、鉄など、ミネラルも含んでいます。水分補給時に「水のみ」では、汗と一緒に失ったミネラルをとれていませんので、体内のミネラルバランスが元に戻りません。結果、体がつりやすくなります。体がつった選手の話を聞くと、野菜、きのこ、海そう、果物の補給量が不足していることが多いです。毎食、野菜、きのこ、海そう料理を2品程度食べるようにしてください。果物は、1日の中で1~3回とるようにしてください。以前、毎年合宿を行っていた時にお世話になったレストランのシェフから声をかけられました。「以前、選手たちが体のつりについて、上村さんに相談し、野菜を食べるようにアドバイスされていましたよね。その後、選手の野菜の食べる量が増えましたね。毎年、野菜などの発注量が増えているので、上村さんの話したことを選手たちが取り入れていることがよくわかりますよ」と話してくださいました。他競技の話になりますが、新聞記事に夏の公式戦中に脱水などによって救急搬送された人の共通点は「水分をとっていない人」「朝ごはんを食べていない人」「睡眠不足の人」と書かれていました。この記事の内容から日頃の体調管理が大事であるとわかりますね。いま一度、食生活を見直し、暑い夏を乗り切ってくださいね。RECIPERECIPE(作りやすい分量)材料▶ブロッコリー1株(300~400g) ▶むき枝豆80g(今回は冷凍タイプ) ▶塩昆布8g  ▶おろしにんにく8g  ▶中華コンソメ2g  ▶ごま油小さじ1つくり方① ブロッコリーは小房に切り分ける。② 耐熱容器にブロッコリーを広げ入れ、ラップをかける。電子カリウム、カルシウムなどミネラルを多く含む、豆、野菜を組み合わせました。まとめて多くつくり、冷凍保存できる常備菜です。枝豆をコーンに替えてもいいですよ。レンジ500wで約4~5分加熱する。③ ボウルに②、解凍した枝豆、塩昆布、おろしにんにく、中華コンソメ、ごま油を混ぜ合わせる。④ 保存容器に移し替え、味が全体になじむまで冷蔵庫に入れる。材料枝豆とブロッコリーの塩昆布ナムル

元のページ  ../index.html#46

このブックを見る