まいんど vol.40 全日本柔道連盟
40/56

(訳:ピエール・フラマン/広報マーケティング委員)鋭さを増すリネールこの目標は一度も達成されたことがありません。――最高の成績は1996年のアトランタ大会で、全競技合わせて15個のメダルを獲得して上位5か国に入ったことでした――。そのためには、ルカ・ムハイゼのほかに、レジェンドであるテディ・リネールも頼りにする必要があるでしょう。彼は最近、フランスのテレビ番組で、何が起ころうとも「2028年のロサンゼルスまで続けることができる」と控えめに語りました。「空飛ぶ車で移動すると聞いたことがある。体験してみたい!」と。「本気か?」と尋ねたジャーナリストに、笑顔で答えました。「楽しんでいる限り、続けるよ」と、4度のオリンピックメダリストは説明しました。しかしその前に、2024年パリの舞台を乗り越えなければならないこと、彼の身体が傷ついていること、そして対戦相手がより若く、より強い決意を持っていることは、ここにいる誰もが知っています。とはいえ、テディはここ数週間で再び〝絶対王者・リネール〟になっていることがわかります。IJFサーキットのすべての大会にエントリーし、パリとアンタルヤのグランドスラムでそうだったように、ギリギリで並ぶ機会を自分に与え、トルコでは「大きな感動もなく」優勝しました。体重も減らし、4月中旬には149㎏を計測しましたが、コーチも「145㎏を目指していた」と認めていました。彼がフランスにいるとき、水曜日の夕方に合流しているクラブ、パリ・サンジェルマンから届いたもう一つの指標は、最近パートナーが証言した「テディ? 本当に急速に進化している。彼はシャープで、昨年2月にパリで見たテディとは全然違う」というものです。メディアにほとんど姿を見せないテディ・リネールは、明らかに 〝オリンピック準備〟モードであり、ファッショナブルなパーティに顔を出すことはあっても、自分を緩めることはありません。ミシュランの星付きシェフで、柔道4段、剣道3段のティエリー・マルクスは、当誌のコラムで「人生でも道場でも、戦わない者はすでに負けている」と語っています。フランスチーム、そして7月にパリの畳の上で56個のメダルをかけて戦う372人の柔道家たちの門出にふさわしい言葉ではないでしょうか。パリ・オリンピックは、もう明日に迫っています!60㎏級東京オリンピック銅メダリストのルカ・ムハイゼ

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る