グランドスラム東京大会(以下、GS東京)では、競技会場部として社会人・学生合わせて100名を超える係員に大会運営へのご協力をいただき、大きな混乱なく大会を終えることができました。ご協力いただいたみなさまへ感謝を申し上げます。そのなかで今回ご紹介するのは、競技会場部係員の約1割を占めた「東京学生柔道連盟(以下、学連)」関係者です。学連に加盟する大学から派遣されている学連委員およびその卒業生のことで、裏方として学生大会の運営に携わっている方々が当連盟の大会においてもその経験を活かしてくださいました。今大会は2022年大会より100名以上選手数が増え、約500名がエントリーしました。加えて5試合場での運営となることで試合前に選手が通過する柔道衣コントロールなどの選手動線は非常に混雑します。そこで今大会では試合を控えた選手で混雑しストレスとならないよう動線上の各所に係員を増員する必要があり、学連関係者を多く配置しました。結果、他の係員と連携して円滑な運営に注力してくださいました。現在在学中の学連委員は7名(帝京大・早稲田大・国士舘大・東洋大・日本大・東海大)と少人数ながら、学生大会の円滑な運営のために日々事務局に通い、学業の傍ら大会シーズンとなる4~10月の期間はまさに土日も関係なく忙しい日々を送っています。業務内容も多岐にわたり、大会関係の業務だけでも、申し込み受け付け、協力各社との調整、抽選会の運営、係員・審判員の招集、備品の用意、設営から運営・撤去など、数えきれないほどの量を7名で工夫しながら進めています。管轄している大会は主に4大会あり、日本武道館で開催される全日本学生柔道優勝大会(体重無差別の団体戦)・全日本学生柔道体重別選手権大会(個人戦)のそれぞれ東京大会と全日本大会の運営を担っていて、各年度の委員長は開会・閉会宣言を行います。今年度は、70年を超える長い歴史のなかで初となる女性委員長を帝京大の宮木里湖さん(GS東京では広報プロモーション部の係員として活躍)が務めました。そして、学連から公務員や会社員、教員などさまざまな道に巣立って行きますが、学生の各種大会のときには、卒業生として大会に協力していくのが伝統となっています。今回GS東京に協力いただいた2020年度の学連委員長・藤原壮史さん(拓殖大→(株)NEXYZ.)もその中の一人です。藤原さんが委員長を務めた年度は新型コロナウイルス感染症の影響ですべての大会が中止となってしまう非常事態でありましたが、さまざまな逆境にも負けず、学連は70年以上の歴史を繋いできました。学連の活動は記録には残りませんが、選手に勝るとも劣らない熱意を持って大会運営に従事する学連の姿勢は数多くの方の記憶に残る素晴らしい大会を創り出しています。16学連関係者の集合写真まいんど vol.39 大会運営を支えた学連関係者の協力
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