まいんど vol.37 全日本柔道連盟
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沸き立つ熱気! 26競技で総合優勝を争う両大学にはスポーツによる推薦制度が存在せず、入試難易度も高いため選手育成の悩みは双方に共通する。「大学から柔道を始める学生も多く、入ってきた学生を育てていく」(南山大・石田雅明監督)しか方法はなく、国際的な大学のカラーから留学生の部員も時折見られるが、「留学期間や柔道経験の有無はそれぞれで異なるので選手起用するのは難しい」(上智大・斉藤世耕監督)との事情もあるそうだ。試合は一進一退の手に汗握る展開となった。先鋒戦、上智・上田(1年)と南山・永坂(2年)は互いに積極的に仕掛けるが時間切れで引き分け。次鋒戦は南山のポイントゲッター・城戸(2年・主将)が上智・恒成(4年)を追い込みながらもポイントを奪えず引き分けに。中堅戦は上智・幸田(4年)が南山・冨田(4年)の一瞬のスキを突き電光石火の一本背負投を放ち見事な「一本」で上智が先制した。続く副将戦は南山・川崎(2年)が上智・古賀(4年)を背負投で何度も宙に浮かせるもポイントには至らず引分け。0-1と後がなくなった南山は大将に起用した中国からの留学生・陳(4年)が奮起。上智・大嶋(2年)から一本背負投で「技あり」を奪うと、そのまま崩袈裟固で抑え切り合技「一本」。土壇場で1-1のタイに持ち込んだ。代表戦は抽選で次鋒の上智・恒成(4年)と南山・城戸(2年)の対戦に決定。開始から両者気迫のこもった技を繰り出し一歩も引かない展開も決め手がなく試合はGSに突入。徐々にペースをつかんだ城戸は回り込みながら巧みに潜り込み肩車に入ると、恒成は堪らず大きく体勢が崩れ横倒しとなり「技あり」。南山大が逆転で接戦を制し10連覇を達成した。(通算成績は南山の32勝28敗1分)試合が終わると恒例となっているOBも交えた合同稽古が行われた。選手たちの表情は試合のときとは打って変わって和やかになり、熱戦を演じたライバルとの乱取を楽しんでいた。互いの健闘を称え合う笑顔は、生涯にわたる友情を育めることも「柔道の素晴らしさ」であることを改めて感じさせてくれるものだった。【引用・参考資料】第64回上南戦オフィシャルパンフレット、上南戦実行委員会HP、上智大学HP、南山大学HP

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