Contents巻頭特集Road to Paris【PREVIEW】2023ドーハ世界選手権大会勝てば2024パリに王手! 4グランドスラム東京2022 6ワールドマスターズ2022 8Report満員御礼 グランドスラム東京2022 10念願の初開催。文武両道杯全国高校柔道大会 12Topics1252プロジェクト×全日本柔道連盟 女性柔道家の生理の悩み・健康課題への本格取り組みスタート 14連載やわらたちのセカンドキャリア 16やわら通信 18L’Esprit du Judoコラボ企画 20THE柔道人 22普及の広場~柔道を「続けよう」「始めよう」~ 26海外「JUDO」ホントのところ 30柔道ゼミナール~メディカル編 32柔道ゼミナール~栄養&レシピ編 34全柔連公認指導者賠償責任保険制度のお知らせ 37登録係からの大切なお知らせ 38委員会インフォメーション 412023年度国内全国大会日程表 45FROM事務局 462023.2 Vol.35 全日本柔道連盟において、理事と女子柔道振興員会委員長を仰せつかっております松田基子です。現在は大学で教鞭を執り、柔道部女子監督として日々後進の指導に当たっております。 私が本格的に柔道に取り組んだのは、大学入学後と非常に遅かったのですが、環境に恵まれて現役引退後も指導者、審判員として柔道に関わり続けることができました。特に審判活動においては、当時女性審判員を積極的に育成しようとする機運が高まるなか、幸運にも若い頃から多くの経験を積むことができました。そして何よりそれらの活動を通してたくさんの方々と出会えたことは、その後の私の人生に大きな影響を及ぼしました。若輩者であった私に所属や出身大学、また男女の垣根を越えて多くの先生方、先輩方は本当に親切にご指導くださり、さまざまな場面で支えていただきました。諸先生方には〝ここぞ〟というときに背中を押していただき、困ったときにはいつも手を差し伸べていただきました。柔道を通して得た多くのご縁のお陰で、ここまでやってこられたと心より感謝しております。 2017年からは新設された女子柔道振興委員会の委員長として活動をしております。本委員会では女性柔道家が活躍できるための環境整備や、各都道府県における女性役員の積極的登用への働きかけ、各都道府県の女性代表者による意見交換会の開催、女子大学生を対象とした、引退後の柔道への関わりを考えるための啓発セミナーの開催(キャリアアップセミナー)、柔道から離れている方や、未経験者が柔道と接する機会をつくるイベント等への支援(COMEBACK女子柔道プロジェクト)を行っています。各都道府県における女性役員総数は、2016年度には全国で65名でしたが、都道府県のご理解ご協力により、2022年度は132名に増加いたしました。しかし、役員総数に占める女性割合が10%を超えているのは、わずか9県に留まっているのが現状です。引き続き女性役員登用に向けての働きかけを行うとともに、今後は女性役員登用によってもたらされた効果等の検証を行い、好事例を広く発信していくことも必要であると考えております。 またスポーツ団体ガバナンスコードで定められた「組織(中央競技団体)における女性理事の目標割合(40%以上)を設定するとともに、その達成に向けた具体的方策を講じること」に適合すべく、2020年には「柔道における女性の活躍推進プラン」を策定し、女性柔道家により一層活躍していただくための取り組みを強化しております。 柔道界が抱える喫緊の課題として、登録人口の減少が挙げられます。現在、全柔連が一丸となって課題解決に取り組んでいますが、解決策を検討するうえで「女性」がキーワードの一つになると考えております。昨年開催した女子柔道意見交換会のなかでも、各都道府県の参加者から登録人口の増加や、柔道界の発展に向けたさまざまなアイデアをいただきました。それらを具体化すべく、現在本委員会で実施している活動に加えて、他委員会とも連携を図りながら着実に進めていきたいと思います。 われわれの活動はすぐに成果が出るものばかりではありませんが、数年後、数十年後に「あのときの女子柔道振興委員会の活動が成果に繋がった」と言っていただけることを目指して、今後も取り組んでまいります。 引き続きご理解、ご支援の程よろしくお願い申し上げます。公益財団法人全日本柔道連盟 理事女子柔道振興委員会 委員長松田 基子登録人口減少の解決策、キーワードの一つは「女性」3まいんど vol.35
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