国内大会における「少年大会特別規程」の判断事例および国際柔道連盟試合審判規程による消極的な相手に対する指導の判断基準についての解説映像の「全柔連TV」への掲載について1 国内大会における「少年大会特別規程」の判断事例について この度審判委員会では、重大事故総合対策委員会ならびに医科学委員会の協力を得まして、少年大会における安全を確立するために、いかなる行為を行えば危険行為としてペナルティが付与されるのかを具体的な事例により示すことにしました。 少年柔道の目的は、少年の健全育成であり目先の勝ち負けではありません。柔道に関わるすべてのみなさまには、いま一度このことを肝に銘じてもらい、柔道を愛する子どもたちのために、指導にあたってください。よろしくお願いいたします。【内容】①両袖を持って施す投げ技②「逆背負投」(通称)のような技を施すこと③無理な巻き込み技を施すこと④両膝を最初から同時に畳について背負投等を施すこと⑤寝技の攻撃・防御において、脊椎及び脊髄に損傷を及ぼす動作と判断したとき 詳細については、QRコードからアクセスして確認をお願いいたします。なお、映像の使用につきましては、所属団体における講習会等における啓発活動及び指導者、審判員等柔道に関わる個人による規定修学にとどめていただき、QRコード並びに画面録画した映像のSNS等への掲載は固く禁じます。 2 国際柔道連盟試合審判規程による消極的な相手に対する指導の判断基準について 昨年12月に国際柔道連盟により国際柔道連盟試合審判規程(以下 IJF 規程)の改正の公表があり、本年4月から国内大会で適用されております。そのなかで、標記の罰則についての判断基準の動画を作成いたしましたので、内容を確認いただき、ルールを遵守しての積極的な組み手による技の攻防を期待いたします。(本年8月30日、【全柔連TV】アップロード済み)【内容】①標準的でない組み方について 積極的な攻撃につなげるためであれば、ピストル・ポケット・クロスグリップや組み手を両手で切ることなどが許されるが、叩いて切る・脚を使って切る等は変更されていない。(裾口に指を入れて持った場合はただちに「指導」)また攻撃動作が終わった後もピストルグリップ等で持ち続け相手が柔道ができないようにブロックしている等の場合は「指導」となる。②組み手を切り相手と完全に離れる 組んでいる組み手を切って相手と完全に離れてしまう動作は、積極的に組もうとしている相手から切って離れるという消極的な動作として「指導」を与える。③組み合わない 主審の「始め」の後、まったく相手と組もうとしない、お互い警戒して組み合わないなどの消極的なものには「指導」を与える。当然従来からある、切る動作を繰り返し組まない・組ませない、襟を隠す・引き手を絞ってブロックする・片手の状態が長く両手で組もうとしない・組ませない、奥襟や背部を持って強引に相手を押さえつけて攻撃しない、効果のない組み際の技を繰り返すなどには厳しく「指導」を与える。(全柔連審判委員会)
元のページ ../index.html#38