まいんど vol.32 全日本柔道連盟
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カデ選手へのオンライン講習 また、今年2月にはブロック合宿の代替事業として、全国の中高生選手を対象としたオンライン講習を実施しました。集合合宿ができない分、少しでも身になる講習にしようと、男女ジュニアコーチで知恵を出し合い、関心の高い「栄養講習(上村香久子講師)」「トレーニング講習(猪俣弘史講師)」、「東京オリンピック金メダリストによる講話(ウルフアロン選手・阿部詩選手)」のプログラムを作成し、さらには、普段疑問に思っていることをできるだけ解決してもらうよう、事前に質問を集約しました。特に代表選手への質問では「試合前にどうしても緊張してしまうので緊張しない方法を教えてほしい」など興味深いものが多く、回答を聞く中高生の真剣な顔がとても印象的でした。選手との対話から学んだこと 約2年以上止まっていた国際大会派遣を再開するのは、想像した以上に大変でした。選手の安全を考えるとクリアするべきハードルも多く、この選択で正解なのかを何度も考えました。しかし、救われたのはポルトガルの国際大会を終えた選手それぞれとの対話でした。「コロナ禍で苦しかったことは何か?」、「国際大会を経験してみてどう感じたか?」という質問に対して共通していたのは「コロナ禍での苦労があったからこそ、出場できたことに心から感謝できる」というとても心に響く言葉でした。また、選手からは「ここに来ることでしか経験できないことが多くあった」という言葉がありました。柔道は組むことで会話以上のコミュニケーションができる武道だと思います。実際に組むことでしか得られない経験が確実にあるのだと改めて気づかせてくれました。安全面には配慮したうえで、一人でも多くの選手に今後役立つ経験を積んでもらえるよう、取り組んでいきたいと思います。(男子ジュニアヘッドコーチ 各務耕司)ヨーロッパオープンワルシャワ2022大会までの準備 ジュニア強化選手の国際大会への出場は、2019年に開催された世界ジュニア以来

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