まいんど vol.31 全日本柔道連盟
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トップ選手の大会は平常を取り戻しつつあり、パリ2024を視野に入れた試合は、フランスで増えていくでしょう。それだけではなく、マスコットの「コドモ(KODOMO)」が来ました!?(訳:ピエール・フラマン/広報委員)フランスの人気柔道専門誌L’ Esprit du Judo (Spirit of Judo/柔道の精神)パリ2024に向け、柔道人気再構築の秘密兵器!?『コドモ(KODOMO)』登場!Text&Photo/Olivier Remy/L’Esprit du Judoフランス柔道連盟のマスコット、コドモ(KODOM O)がフランス柔道の話題の中心に!?パリが解放された!今回は明らかです。フランスは2月5~6日に行われたパリ・グランドスラムで、オリンピックサイクルを開始しました。昨年10月の大会を含め、2021年~2022年シーズン2回目のパリ・グランドスラムは、チケットの販売に関して、フランス政府がイベントの10日前に観客数の制限をやめたため、準備の混乱を引き起こさずにはいられませんでした。出場選手のラインナップにも大きな疑問が残りました。前の週に開催されたオディベラス・グランプリの半分以下の約200名に、エントリー数が制限されていましたが、柔道界において、世界で最も魅力的な大会として認識されている、その期待に応えるために歯を食いしばるように頑張り、イベントの2週間前には、大会を中止するという話さえありましたが、ついに開催することができました。ジョージア、ウズベキスタン、韓国、モンゴル、キューバ、ブラジルからの非常に良いチームが参加することになったことに加え、フランス柔道連盟による「非常に良いニュース」である、強豪・日本チームの参加が決まったことにより、フランスの観客は行くことを決めました。ひとつ残念なのはロシアチームの不在です。スプートニクワクチン(ロシアの新型コロナワクチン)を接種された柔道選手は病気とみなされました。正直なところ、財政面も含めて世界的な問題です。IJFが外国人選手とその同伴者(メディアを含む)に課した隔離は、明らかに影響を及ぼしています。東京オリンピックのように、バブル(選手・関係者を隔離し、外部と接触させない方式)は確かに必要ですが、今回はIJFワールドツアーのすべての大会で、各試合の72時間前に競技者と関連スタッフが揃うためには、さらに多くの日数が必要になるわけですから……。「すべての国が平等な立場に立つことを前提にした場合、そこには明らかに根本的な問題があります」と、慎重さを保ちながらアフリカのチームのコーチが提起します。「選手を保護するためとはいえ、非常に制限的なこれらの規制の終わりがすぐに来ることを期待します」檻に入れられたライオンのように選手は我慢できません。東京オリンピックの後、オリンピックメダリストは、それぞれのタイミングで畳に戻った後、「本当の」再開のときが来ました。「いま、行かなければなりません! オリンピックだけでなく、たくさんのメダルを手に入れることができます。私はタイトルをとりたい!」78㎏超級の東京オリンピック銀メダリスト、ロマヌ・ディッコが言いました。テディ・リネールも彼女のクラブ、パリ・サンジェルマンの畳に戻ってきたことが目撃されています。そのクラブには他にも52㎏級のアマンディーヌ・ブシャール(東京オリンピック銀メダリスト)と70㎏級の2019年世界王者であるマリー=イヴ・ガヒエがいます。「待ちきれない! 投げ飛ばさないといけない!」。国立スポーツ研究所(INSEP)の畳の上で、東京での予想外のオリンピックメダリストである控えめな60㎏級のルカ・ムハイジェはおどけました。フランスの柔道は常にプロジェクトでいっぱいで(前号参照)、SNSだけでなく、マスコットの「コドモ(Kodomo)」を介して、子どもや親とのコミュニケーションを大幅に加速させています。フランスの「コドモ(Kodomo)」は日本で生まれたレッサーパンダです。彼の人生と物語は、今後3年間、フランス柔道連盟のコミュニケーションの中心となるでしょう。「彼は私たちのコミュニケーションシステムの重要人物です」と、元フランス代表(超級)であり、フランス柔道連盟で広報活動をしているフレデリック・レカヌははっきりと言います。「これまでになかった、できるだけ多くの人に柔道を見てもらい、楽しみながら学ぶことができるような話をしているところです。そして私は、最も熱中するのは子どもよりも大人であることに気づいています!」マスコットキャラクター、ウェブサイト、全国バスツアー、子どもたちに柔道文化をもたらすことを目的とした雑誌…、フランスの柔道は明らかに2024年を考え、より良くしたいと思っています。他のインドアスポーツと同様に、パンデミックに苦しんでいるフランスの中心的な競技・柔道は、いま強力な基盤(つまりしっかりした登録員数の確保)を再構築しようとしています。 27まいんど vol.31

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