■女子48㎏級 第3シードの渡名喜風南は2回戦でチェルノビツキ(ハンガリー)に、背負投と横四方固の合技で快勝すると、準々決勝でもリオデジャネイロ・オリンピック金メダリストの巧者・パレト(アルゼンチン)を腕挫十字固で破って決勝ラウンド進出。 準決勝は、2018年、19年世界選手権の決勝で敗れている宿敵ビロディド(ウクライナ)でしたが、渡名喜は序盤から積極的かつ慎重に試合を進め、長身のビロディドの強烈な払巻込、大内刈などの攻撃を凌ぎ切ると、GS2分59秒、払巻込を潰し横四方固に抑えて一本勝ち。 迎えた決勝は、第1シードのクラスニチ(コソボ)。渡名喜は前に出て小外刈、背負投、寝技でも果敢な攻撃を見せましたが、終盤、内股で「技あり」をとられ惜敗。涙の銀メダルとなりました。■男子60㎏級 第2シードの髙藤直寿は2回戦から登場し、フェルストラーテン(ベルギー)に内股で一本勝ちして幸先のいいスタートを切りましたが、その後は強豪選手との連戦ということもあり苦戦の連続。準々決勝の2019年東京世界選手権チャンピオンのチフビミアニ(ジョージア)、準決勝の2015年アスタナ世界選手権王者スメトフ(カザフスタン)の対戦は、いずれもGSにもつれる苦戦となりましたが、チフビミアニには「指導3」反則勝ち、スメトフには隅落「技あり」で勝利して決勝進出。反対側のブロックから勝ち上がってきた新鋭ヤン・ユンウェイ(台湾)との決勝も、ベテランらしい落ち着いた、そして、巧みな試合運びで終始優位に試合を進め「指導3」反則勝ち。リオデジャネイロ大会銅メダルの悔しさを晴らし、見事金メダルに輝きました。 「豪快に勝つことはできなかったけど、これが僕の柔道です。もっと、金メダリストとして自分を磨いていきたいと思います」■女子48㎏級優 勝 D.クラスニチ(コソボ)準優勝 渡名喜風南(日本)第3位 D.ビロディド(ウクライナ)第3位 U.ムンフバト(モンゴル)▶2回戦渡名喜風南〇合技△E.チェルノビツキ(ハンガリー)▶準々決勝渡名喜風南〇腕挫十字固△P.パレト(アルゼンチン)▶準決勝渡名喜風南〇GS横四方固△D.ビロディド(ウクライナ)▶決勝D.クラスニチ優勢[技あり]△渡名喜風南■男子60㎏級優 勝 髙藤直寿(日本)準優勝 ヤン・ユンウェイ(台湾)第3位 Y.スメトフ(カザフスタン)第3位 L.ムヘイゼ(フランス)▶2回戦髙藤直寿〇内股△J.フェルストラーテン(ベルギー)▶準々決勝髙藤直寿〇GS反則[指導3]△L.チフビミアニ(ジョージア)▶準決勝髙藤直寿GS[技あり]△Y.スメトフ(カザフスタン)▶決勝髙藤直寿〇GS反則[指導3]△ヤン・ユンウェイ(台湾)初日、髙藤直寿が悲願の金渡名喜風南は大健闘も惜しくも銀メダル▶女子48kg級準決勝。宿敵・ビロディドを大内刈で攻める渡名喜▲女子48kg級表彰。左端が銀メダルの渡名喜▼男子60kg級決勝。ヤンの健闘をたたえる髙藤▼男子60kg級表彰。左から2人目が金メダルの髙藤▼男子60kg級決勝。攻める髙藤[ 7/24(土) ]6まいんど vol.29
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