まいんど vol.29 全日本柔道連盟.
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東京2020大会の裏側をクローズアップ!サービスチーム編アドミニストレーションチーム アドミニストレーションチームは、オリンピック・パラリンピックを通して少数精鋭部隊で活動しました。競技エリアに設置されている消毒液等コロナ備品の補充からリザーブ柔道衣の洗濯、不足備品の買い出しまでこなす「何でも屋」として、競技運営をサポートします。臨機応変な対応もチーム力で乗り越えることができました。アスリートサービスチームソーイングチームIFサービスチーム アスリートサービスチームは、選手がオリンピック・パラリンピックという最高の舞台で、最高のパフォーマンスを発揮できるよう会場内でのサポートを行うチームです。ウォーミングアップエリアやアスリートラウンジ、アスリートキュービクル、選手団席で活動しました。 とくに、選手団席では、連日選手団からの熱い声援が飛び交いました。そのため、白熱してマスクを外して声を発してしまう選手団に対する「Wear a Mask」の声かけや案内、ソーシャルディスタンスを保って着席するように促すなど、コロナ禍ゆえの対応もありました。パラリンピックでは、サポートが必要な選手へのサポートも積極的に行います。 アスリートラウンジでは食事や飲料とあわせて栄養補給用にバナナ・りんご・オレンジを提供していましたが、大会期間を通してバナナが一番人気で、夕方になるとバナナ難民が出るほどでした。 オリンピック・パラリンピックとも、選手は国際柔道連盟(IJF)公認の柔道衣(白・青)2着を持参し、それに大会オリジナルのゼッケンを付けて大会に出場しました。ソーイングチームはその縫い付けに必要な作業を、選手村及び大会会場で行いました。 まず、選手団が持ってきた柔道衣がルールに則っているか、①国旗の大きさ、②製造者マークの位置及び大きさ、③IJF公認マークの確認、④名前の刺繍等違反がないか、⑤他大会のゼッケンがついていないか、という点を確認しました。 その後、こちらで準備した大会オリジナルゼッケンの氏名を確認してもらい、柔道衣とセットにし、袋に入れて縫い付け業者さんへお渡しします。 選手団は、柔道衣受領時に通知した返却時間以降に柔道衣受け取りに来るため、縫い付け作業が終わった柔道衣の返却作業も行いました。お預かりした大切な柔道衣に、ゼッケンが正しく縫い付けされるよう、すべての選手を番号で管理し、間違えないように徹底し、作業にあたりました。 また、選手が無事に大会に出場できるよう、名前等刺繍が入ってしまっていた柔道衣の刺繍を解いたり、他大会のゼッケンを取り外したり、柔道衣運搬のお手伝いなど、臨機応変に対応し、ホスピタリティを持って選手団に対応することを心がけました。 IF(国際連盟)サービスチームは、オリンピックでは国際柔道連盟(IJF)、パラリンピックでは国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)への向き合いを中心に、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、オリンピック放送機構(OBS)等のステークホルダーのリエゾンを務め、柔道競技のコロナ対策も含め、大会に関わる全員がパフォーマンスを発揮できる環境づくりを目指しました。 オリンピックでは、海外ボランティア2名も参加し、IF関係者が多く往来する活動場所であったことから他言語が飛び交うなかでの活動となりました。スポーツインフォメーションチーム 活動拠点は武道館地下2階、中道場棟のウォーミングアップエリアの一角に設置されたスポーツインフォメーションデスク。大会や競技に関する情報全般を選手団に発信するのが主な役割です。 語学堪能な学生たちを中心に、英語、ロシア語、時にはスペイン語で、試合に向かう選手たちの呼び出し、当日計量、送迎の案内等の各種アナウンスや掲示を行いました。 また、デスクには専用情報端末が置かれており、各国チームのコーチ達が試合の進行具合を確かめに立ち寄っては雑談をしていくなど、連日賑わいをみせました。コロナ禍で無観客での開催でしたが、ウォーミングアップエリアには大勢の選手・チームが訪れ、試合の前そして後、喜びと涙と感動に溢れた空間を、ボランティアのみなさんが見守っていました。TOサービスチーム:光本惠子さん 東京2020柔道競技、テクニカルオフィシャルスーパーバイザーの光本惠子です。今回のオリンピック、パラリンピックでは大会運営の表舞台を司る審判員、技術役員(Technical Ocials(TO)オリ71名、パラ53名)に対して、Technical Ocial Service Teamのボランティア総勢16名と一緒に日本のおもてなしの心でサポートさせていただきました。主な活動場所は、TOが食事や休憩をする場であるTOラウンジ、競技エリア付近に設置したコーヒーステーションです。各活動場所では、TOに向けたサービスの提供やホテルと競技会場である日本武道館の輸送調整を行いました。今大会で活動するにあたり、私のチームで最も重視したことは、大会中TO全員が元気でいていただくこと、そして『Play Book』に則った行動規範のなかでいかに「Hospitality」を伝えられるか、この2点でした。大会が終了して思ったことは、私たちチーム一人ひとりが抱いていた東京2020への思い、“One Team for Our Dreams “ が通じた活動だったということです。コロナという見えない敵との戦いではありましたが、日本だからできた”平和の祭典”オリンピック、パラリンピックだったと申し上げたいと思います。両大会に柔道チームの一員として参加させていただいたこと、心から誇りに思うと同時に感謝の気持ちでいっぱいです。大会が終わってTOたちを元気で、そして笑顔で見送ることができたことに安堵しています。 1964年の東京オリンピックは日本を経済的にも国際的にも大きく飛躍させ、そしてスポーツの持つパワーの素晴らしさに、世界の多くの人たちが実感し、いろいろな形でレガシーを残してくれました。東京2020はコロナ禍で無観客という異例の環境下で開催された大会でしたが、この大会が、これからの日本にどのような形でレガシーとして語り伝えられていくか、新たなミッションが待っていると思います。アジア人で初めてIOC委員になった柔道の創始者、嘉納治五郎師範は「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」とおっしゃっています。東京2020大会が将来、いろいろな場面でオリンピック・パラリンピックを一つの伝統文化のレガシーとして捉え語り継がれるのであれば、ぜひ困難な環境でも開催に向け努力した日本人の精神、成功させようと一丸となったスタッフの魂を語り継いでいただきたいと思うのです。25まいんど vol.29

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