まいんど vol.29 全日本柔道連盟.
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 東京パラリンピックは、8月24日から9月5日までの13日間、柔道競技は8月27日~29日の3日間で実施されました。 女子代表選手は6名で、3日間にわたり熱戦を繰り広げ、女子70㎏級小川和紗が銅メダルを獲得することができました。 東京での開催は、1964年以来57年ぶりということで、そのときに監督として関われることに感謝し、リオ・パラリンピック以降選手強化に努めてきました。 そういったなか、新型コロナウイルスの感染によって大会は1年延期となりました。通常どおり集まって行う合宿ができなくなり、個別での合宿となりました。コロナ感染前は年15回ほどの強化合宿と、代表選手が決まってからは2週間に一度のペースで合宿を行っていましたが、選手たちも地元での練習場所や練習相手の確保が難しくなり、思うような練習ができなくなりました。各階級に担当コーチを当て、選手・日頃の練習パートナー・担当コーチの連絡は電話やZOOMとなりました。トレーニング課題を与え、その映像を送ってもらいアドバイスをしたり、PCR検査を受け、選手の日頃の練習場所まで出向いて個別指導を行ったりしました。リオ・パラリンピック以降の国際大会の映像をすべて見て分析し、対策も考えました。 先に実施されたオリンピックでの柔道の活躍は素晴らしいもので、その勢いを引き継いでメダル獲得を目標に挑みました。連日厳しい戦いが続きましたが、女子は最終日に70㎏級で銅メダルを獲得することができました。 アゼルバイジャンが柔道国別メダル数では1位で、金メダル6個、銅メダル2個の計8個を獲得しました。今回は有力なウズベキスタンがコロナ感染のため、出場していない階級もありました。もし全階級揃っていたらウズベキスタンが1位だったと思いますし、日本選手の試合もどうだったかわかりません。 海外の選手たちを見ると、柔道に対する考え方や取り組み方が違うと思います。当たり前ですが柔道で勝つことを1番に考えています。圧倒的に練習量が違います。身体づくり、フィジカル・トレーニングを徹底して体力の強化と持久力を付け視覚障害者柔道連盟強化委員長女子監督佐藤雅也東京パラリンピック柔道女子総括たくさんのご支援・ご声援に心より感謝!東京2020パラリンピック閉幕男女で銅メダル獲得! 2021年8月27日(金)から8月29日(日)までの3日間、東京・九段の日本武道館で開催された東京2020パラリンピック柔道競技。オリンピックの柔道競技から約1か月。新型コロナウイルスの感染状況はあまり芳しくない状況ではありましたが、なんとか無事に実施され、日本代表の男女計13名の選手が奮闘。大会初日の男子66㎏級瀬戸勇次郎と、最終日の女子70㎏級の小川和紗が銅メダルを獲得しました。強化委員長を兼任する佐藤雅也女子監督と遠藤義安男子監督に総括していただきました。Photo:Rafal Burza[ 特 集 ]◀女子70㎏級で銅メダリストに輝いた小川和紗16まいんど vol.29

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