まいんど vol.28 | 全日本柔道連盟
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7/29(木)—コンディションはいかがですか?「ケガもなく順調に練習ができています。オリンピックで最高の結果を残せるように頑張りたいです」—オリンピックはどんな舞台? また、目標にしたのはいつからですか?「夢の舞台であり、目指してきた大会でもあります。(意識したのは)自衛隊育学校に入隊したときからです。少しずつ大会で結果を残せるようになって出たい気持ちが強くなり、2018年の世界選手権の代表に選ばれて、本気で目指そうという気持ちになりました」—新型コロナで1年延期、影響はありますか?「1年間試合がなくて、練習も思うようにできず、苦労することはたくさんありました。でも、いままでできなかった技の練習にあてられたので、そんなに悪くはなかったと思います。あとは右ヒザとか左肩とか、小さいケガをいくつかを治療できました。(モチベーションは)高いところで保てていたわけではないです。試合が決まったら合わせられるように最低限の身体と気持ちの準備はしていました」—2018年バクー世界選手権で優勝していますが、課題はありましたか?「まだ全然。やることはたくさんありました。優勝できるという自信もまだありませんでした」—そのときと比べ、どこが成長しましたか?「立ち技は全体的に良くなったと思います。自分が負けている試合は全部立ち技です。立ち技が良くなれば柔道全体が良くなると思い強化してきました。寝技も得意ではありましたが、パワーアップできたと思います」—寝技について教えてください。「最初はシンプルな入り方を、自分にもできるかなと思って練習し始めて、練習をやっていくうちに、その技で抑え込んだりできるようになって、そこから、幅を広げていった感じです。試合で寝技に入ったときに、観客が盛り上がってくれるのが聞こえるのが、いまは少しうれしいです」(取材/5月30日)―開幕まで1か月を切りました。体調はいかがですか?「体調を崩すことなく、まだ東海大では稽古ができませんが、ほかで受け入れてもらい稽古はできています。来週からは東海大の稽古が再開されるので、技術的な部分も確認できると思います」―海外勢の対策について。「得意な外国人選手とそうでない選手がいます。下から組んでくる相手は苦手。そういう日本人選手と乱取りしながら、担当コーチと手探りでやっています」―大会の延期はプラス?「去年7月に開催されていたらヒザの状態はもっと悪かったです。1年間、自分の身体を見つめ直すことができたので、そこはプラス。100%というわけではないですが、使い方や、ヒザの痛みとの付き合い方がわかるようになってきました」―一番苦しかったこと、乗り越える過程でプラスになったことは?「初めて半月板を損傷した2018年1月から3か月柔道ができなかったことが苦しかったです。その後もヒザをケガして、身体のメンテナンスが疎かになっていたと感じることができました。いまは、きつかったら無視せず、追い込み方を変えるとか、そういうことを意識できるようになったと思います」―柔道スタイルで進化した部分は?「どちらかというと後半勝負になるのが前のスタイル。前半でも決められるようになってきていると思うんですけど、いまもスタミナはあるので心配ないです」―オリンピックについて。「オリンピックを初めて意識したのは、大学に入って、シニアで結果を残せるようになってからです。それまでは、目の前の試合に勝つことばかり考えていました。井上先生がシドニーオリンピックで金メダルを獲ってから21年、100㎏級で優勝はありません。それを取り返すというのもありますし、オリンピックは自分自身の柔道人生にとっても大きなものです」―オリンピックを獲れば三冠(オリンピック、世界選手権、全日本選手権)ですね。「しっかり優勝して歴史に名前を刻みたいと思います」(取材/6月26日)濵田尚里HAMADA ShoriウルフアロンAaron Phillip Wolf自衛隊体育学校1990年9月25日生(30歳)鹿児島県出身国分南中学→鹿児島南高校→山梨学院大学了德寺大学職員1996年2月25日生(25歳)東京都出身文京第一中学→東海大学浦安高校→東海大学女子78kg級男子100kg級10まいんど vol.28

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