【男子】丸山城志郎の五輪代表内定なるか?阿部一二三との直接対決が最大のみどころ
66kg級が熱い。今年の東京世界選手権を制した丸山城志郎と、昨年まで世界選手権を2連覇した阿部一二三の王者対決が最大のみどころだ。ご存知の通り、今年の世界選手権金メダリストが今大会を制すればその時点で東京五輪代表内定の可能性がある。決めたい丸山、阻止したい阿部、いずれも絶対に譲れない戦いだ。昨年度大会からの直接対決は丸山が3連勝中。同じフォームから左内股、出足払、巴投と一撃で試合を決め得る技を繰り出す丸山に対し、阿部は怖さを振り切った徹底前進で試合を作って来た。阿部がこの構図に何を上積みせんとするかが最大のポイントだ。海外選手では五輪最強の敵と目されるアン・バウルと東京世界選手権銀メダルのキム・リマンを擁する韓国勢が強敵。
60kg級もトーナメントを引っ張るのは日本勢。昨年まで世界選手権を連覇した髙藤直寿と今季の銅メダリスト永山竜樹による直接対決が山場だ。同大会3位決定戦では「技有」ビハインドを試合終了直前に逆転した永山が勝利を得たが、その差は僅か。海外勢ではキム・ウォンジン(韓国)、そして東京世界選手権では気風の良い柔道で会場を魅了、ムシュビドバゼ(ロシア)らを食ってベスト8まで進んだ新鋭ヤン・ユンウェイ(台湾)に注目。
日本代表選手
60kg級:髙藤直寿(パーク24)、永山竜樹(了徳寺大職)、青木大(パーク24)、古賀玄暉(日本体育大3年)
66kg級:丸山城志郎(ミキハウス)、阿部一二三(日本体育大4年)、相田勇司(國學院大2年)、西山祐貴(警視庁)
【女子】もっか無敵の阿部詩が五輪代表獲りに挑む、48kg級は角田夏実が渡名喜風南に挑戦
世界選手権2連覇中、もっか無敵の強さを誇る阿部詩が今大会で2020年東京五輪代表内定に挑む。これを阻止せんと2017年の世界王者志々目愛が追いすがるというのが、52kg級大枠の構図。海外勢ではランキング1位のブシャー(フランス)が参加するが、横落など捨身技が中心で日本選手には分が良くない。となれば王者2人が直接雌雄を決する可能性が濃厚。長きにわたる五輪代表争い、いよいよ大詰めである。
48kg級は2017年の世界王者渡名喜風南に、同年の世界選手権52kg級銀メダリスト角田夏実が挑戦する。階級を下げて臨んだ3週間前の講道館杯では、得意の巴投と腕挫十字固で他をまったく寄せ付けず全試合一本勝ち。絶対王者ビロディド(ウクライナ)に渡名喜が苦戦する中、新たな日本の切り札になるのではと世界の注目が集まる。急成長中の18歳古賀若菜、そしてもと世界王者ムンフバット(モンゴル)とその宿敵ガルバドラフ(カザフスタン)がこれに割って入らんと腕を撫す。
57kg級は昨年の世界王者芳田司と、出口クリスタとの激しい代表争いの渦中にあるクリムカイト(カナダ)の対決が軸。今年の欧州王者メジェツカイア(ロシア)、アジア大会金メダリスト玉置桃がこれを追う。
日本代表選手
48kg級:渡名喜風南(パーク24)、角田夏実(了徳寺大職)、古賀若菜(南筑高3年)、近藤亜美(三井住友海上)
52kg級:阿部詩(日本体育大1年)、志々目愛(了徳寺大職)、内尾真子(自衛隊体育学校)、前田千島(三井住友海上)
57kg級:芳田司(コマツ)、玉置桃(三井住友海上)、舟久保遥香
(三井住友海上)、鶴岡来雪(コマツ)