はじめに、本連盟事務局における新型コロナウイルスへの集団感染の発生に伴い、皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしましたこと深くお詫び申し上げます。
【本連盟におけるこれまでの感染防止対策】
本連盟では、新型コロナウイルスへの感染拡大防止のため、以下の対策を実施してまいりました。
①2019年度第6回常務理事会(2月28日開催)における決定
- 3月に開催の3主催大会を中止とする。
- 3月開催の理事会は書面決議とし、全国代表者会議は延期とする。
- 新型コロナウイルス感染症対策委員会を設置し、4月以降の対応について検討、速やかに意思決定する。
②新型コロナウイルス感染症対策委員会の開催状況と決定事項
今までに4回(3月6日、3月19日、3月17日、3月31日)開催し、各大会の延期や中止、日常の練習についての方針を決定し、各加盟団体に通知。
決定内容の詳細は以下をご参照下さい。
第4回新型コロナウイルス感染症対策委員会報告
③事務局の対策と経過について
3月2日(月)~ 有給休暇の取得、時差通勤を推奨。子供の休校等、特別な事情がある場合は在宅勤務を認める。
3月23日(月) スポーツ庁から通達のあった「スポーツイベントの考え方」(3つの密の防止等)について、職員に徹底を促す。
3月27日(金) 東京都知事の「平日の自宅勤務」及び「夜間や今週末を含めた不要 不急の外出自粛」の要請を受け、感染拡大防止のため、本連盟の事務局においては3月30日(月)から原則、在宅勤務として事務局は閉鎖とすることを決定し、周知。
4月1日(水) 職員の1名に発熱の症状が現れる。
4月3日(金) 2日夜から3日朝にかけて11名の職員に発熱の症状が現れたことから、全員自宅待機とし、5月6日まで事務局閉鎖とする。あわせて自宅待機をしている職員に対して健康観察と記録の徹底等を指示し、体調に異変があった場合は速やかに総務課まで連絡することとする。また、厚生労働省の示した感染が疑われた場合の家庭内で注意すべき8つのポイントを周知する。
4月4日(土) 1名の職員の感染が判明。
4月7日(火) 2名の職員の感染が判明。
4月8日(水) 2名の職員の感染が判明。
4月10日(金) 1名の職員の感染が判明。
4月11日(土) 2名の職員の感染が判明。
4月12日(日) 中里専務理事及び3名の職員の感染が判明。
【感染の経緯】
感染経路については、職員が4月1日以前に家族も含め感染者と濃厚接触したことはなく、出勤途中や勤務時間外に感染した可能性がありますが、同時期(2日夜~3日朝)に多くの職員に発熱があったこと、潜伏期間が1~14日間であることを考えると、誰がどの時点で感染したかの特定は困難な状況にあります。
3月31日には、外部の方を交えた新型コロナウイルス感染症対策委員会、全日本選手権実行委員会を開催しましたが、外部の参加者が感染していたとの報告はなく、その後に発熱等の症状が出たとの連絡は現時点でも受けておりません。
今後、保健所や専門医等の協力を得て、できる限り感染経路を解明し、今後の予防策としてまいります。
【今後の対応】
感染拡大防止の対策は早期に講じてきましたが、このような結果になりましたことは、運用の面が不十分であったと反省しております。
各種会議でのWEB会議の積極的導入、機器設備の問題等で在宅勤務が困難な職員への十分なフォロー等の問題点を早急に解決し、人と人との接触をできる限り減らすことで感染へのリスクを抑えていきます。
また、役職員、登録会員等の柔道関係者には、改めて、衛生対策(手洗い、うがい、咳エチケット等)、不要不急の外出自粛の徹底等を呼びかけ、柔道界をあげて新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めてまいります。
【結び】
新型コロナウイルスに感染された皆さまとご家族および関係者の皆さまにお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。
また、感染拡大防止に日夜ご尽力されている医療関係者、保健所関係者をはじめとする、関係の皆さまには深く感謝申し上げます。
本連盟では、感染防止対策を講じているつもりでしたが、今回のように事務局にて集団感染が発生してしまいました。新型コロナウイルスは、誰にでも感染する可能性はありますが、一人一人が感染拡大を防止するんだという強い自覚を持って行動することで、感染のリスクを限りなく抑えていくことができるとされております。
自分自身を守ることは、ご家族や大切な人を守ることになり、社会全体を守ることになります。今は厳しい状況ではございますが、みんなが心を一つにして取り組んでいけば、必ずこの困難を乗り切れると信じております。
繰り返しになりますが、本連盟事務局における新型コロナウイルスへの集団感染の発生に伴い、皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしましたこと深くお詫び申し上げます。
2020年4月12日
公益財団法人全日本柔道連盟
会長 山下 泰裕