第32回 全国高等学校柔道選手権大会
大会結果
【観戦記:広報委員 中島 裕幸・佐藤伸一郎/写真:講道館編集部】
●男子個人戦
60kg級
髙藤 直寿(神奈川:東海大相模)○ 掬投 小林 玄(福岡:大牟田)
序盤は互いに十分な組み手になれず、膠着状態が続く。高藤は体落、小内刈で小林を攻め込んでいく。小林が奥を持って引きつけたところ高藤が掬投を仕掛け「一本」となる。
73kg級
白座 康雄(群馬:前橋育英)○ (有効) 菊地 秀(神奈川:桐蔭学園)
菊地は小気味よく動き朽木倒、巴投げ等を仕掛ける。白座も攻める機を窺う。菊地が再び巴投にいったところを白座は上手く動きを合わせて「有効」となる。菊地は逆転を狙うが時間となり涙をのんだ。
81kg級
永瀬 貴規(長崎:長崎日大)○ (技有) 宇都宮 光樹(広島:崇徳)
永瀬は早い組み手で流れをつくるが、決め手を欠く。両者指導の後、宇都宮が体落で「有効」を先制する。しかし、永瀬が終了時間間際に掛けた大外刈が「技有り」となり逆転勝ちをおさめた。
90kg級
丸山 剛毅(神奈川:桐蔭学園)○ GS判定 五十嵐 涼亮(東京:国士館)
五十嵐は内股、丸山は背負投で攻めるも膠着状態となり両者指導となる。その後、五十嵐が流れをつくるがGSとなる。GSは逆に丸山ペースとなり、五十嵐に指導が与えられる。そのまま時間となり丸山が判定勝ちとなる。
男子無差別
浅沼 拓海(東京:国士館)○ 支釣込足 鎌田 鎌翔(兵庫:科学技術)
鎌田は片襟からの背負、袖釣込腰を仕掛ける。鎌田が前に出て組みにいったところを浅沼は上手く体をさばき、見事な支釣込足で「一本」を奪った。
●女子個人戦
52kg級
宮川 拓美(石川:北陸大谷)○ GS内股 黒木 美晴(宮崎:宮崎商)
喧嘩四つでお互いに激しく攻め合うが決め手が無くGSに。宮川が奥襟を叩きながら内股にいくと黒木抱きついて返そうとするも一回転して一本。宮川の勝利。
57kg級
塚田 紗矢(栃木:國學院栃木)○ 大外刈 向 菜都美(東京:藤村女子)
お互いに左組の相四つ。塚田が奥襟を握り力強い大外刈で一本勝ちをおさめる。
63kg級
太田 晴奈(東京:淑徳)○ 内股 福島 萌衣(埼玉:埼玉栄)
開始早々太田が奥襟を叩きながら強引に内股に行けば福島なす術無く回って一本。
70kg級
結城 久美子(福岡:敬愛)○ 合技 松延 祐里(長崎:長崎明誠)
松延が右、結城が左の喧嘩四つ。結城は払腰で技有を先制。場外際でもつれながら内股で技有をとって合せ技で一本勝ち。
無差別
井上 愛美(愛媛:新田)○ GS判定 渡部 紫織(岐阜:鴬谷)
喧嘩四つで井上は内股、渡部は支釣込足と体落で攻め合うが決め手なくGSに。井上が積極的に内股で攻めて旗判定3-0で優勝。
●団体戦
【男 子】
国士舘(東京)○ (一人残し) 東海大相模(神奈川)
1.遠藤 翼 ○ 横四方固 富沢 裕一
2. 〃 ○ 横四方固 倉橋 功
3. 〃 引分 松雪 直斗
4.五十嵐涼亮 引分 五十嵐唯大
5.井上 貴裕 (有効) 王子谷剛志
6.浅沼 拓海 合技 〃
7.田中 大貴 ○ (指導3) 〃
国士舘の先鋒に起用された遠藤は1年生ながら巧みな寝技で立て続けに一本を奪う。松雪戦でも組み手を制して距離を保ち「引分」とし、国士舘が圧倒的に優位となる。東海大相模の五十嵐が一矢を報うべく国士舘の五十嵐を攻め込むが「引分」に終わる。東海大相模は5人目、エース王子谷が井上、浅沼を退け意地を見せる。しかしながら、田中までは攻略できず反撃もここまでとなる。ここ数年、決勝戦は同じ顔合わせであったが、国士舘が久々に優勝旗を手にした。
【女 子】
敬愛(福岡)○ 1(内容)-1 淑徳(東京)
先鋒 難波 英里 引分 長澤 葵
中堅 木村 輝美 ○ (指導2) 太田 晴奈
大将 結城久美子 合技 齋藤 麻緒
先鋒戦の難波(敬愛)対長澤(淑徳)は引き分け。中堅戦の木村(敬愛)対太田(淑徳)は木村に指導2が与えられ太田の勝ち。大将戦の結城(敬愛)対斎藤(淑徳)は結城が元気よく思い切りの良い小内刈と内股透で合技一本勝ち。逆転で敬愛高等学校初優勝となった。
大会概要
大会趣旨 | 本大会は高校柔道の普及発展ならびに競技力の向上を目指すとともに、柔道を通じ、我が国の将来を担う高校生の相互親睦を図りながら、 明るく正しく・たくましい青少年の健全育成を目的とする。 |
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主 催 | (財)全日本柔道連盟 (財)全国高等学校体育連盟 | ||||||||
後 援 (申請中含む) |
文部科学省 東京都教育委員会 (財)日本武道館 (財)講道館 朝日新聞社 日刊スポーツ新聞社 NHK | ||||||||
主 管 | (財)全国高等学校体育連盟柔道部 (財)東京都柔道連盟 東京都高等学校体育連盟柔道部 | ||||||||
協 力 | 関東高等学校体育連盟柔道部 | ||||||||
日 程 |
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試合審判規定 | (1) 試合は国際柔道連盟試合審判規定による。 (2) 全国高体連柔道部申し合わせ事項① 団体試合 ア 試合時間は3分とする。(ただし、決勝は4分) イ 「優勢勝ち」の判定基準は「有効」または「指導2回」以上とする。 ウ 代表戦において得点差がない場合は、延長戦(ゴールデンスコア)により勝敗を決する。 ゴールデンスコアの試合時間は2分とする。② 個人試合 ア 試合時間は3分とする。 イ 「優勢勝ち」の判定基準は「有効」または「指導2回」以上とする。 ウ 得点差がない場合は、延長戦(ゴールデンスコア)により勝敗を決する。 ゴールデンスコアの試合時間は2分とする。 |
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試合方法 | (1)団体試合 (ア)男子の部 ①参加52チームによるトーナメント法で行う。 ②各チーム間の試合は勝ち抜き試合とする。 ③試合は各チーム5名で行い、試合ごとのオーダーの変更を認める。(イ)女子の部 ①参加48チームによるトーナメント法で行う。 ②各チーム間の試合は点取り試合とする。 ③試合は各チーム3名で行う。試合ごとのオーダー変更は行わない。(2)個人試合 (ア)男子、体重別(4階級)及び無差別によるトーナメント法で行う。 (イ)女子、体重別(4階級)及び無差別によるトーナメント法で行う。 |
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参加制限 | (1)団体試合 (ア)男子の部 ①各都道府県1校1チ-ムを基準とする。ただし、北海道・東京都・大阪府は1校を加える。 さらに、第31回大会の決勝戦に進出した神奈川県と東京都に各1校を加え52チームとする。 ②チ-ムの編成は、監督1名・選手6名の7名とする。ただし、選手は5名でも良い。 ③外国人留学生のチ-ム人員は、1名以内とする。 ④ 今大会の決勝戦に進出したチ-ムの所属する都道府県に、次回大会の参加枠を1校ずつ加える。 (イ)女子の部 ①各都道府県1校1-チームを基準とする。また、第31回大会において優勝した埼玉県に1校を加え48チームとする。 ②チームの編成は監督1名・選手3名・補欠2名の6名とする。ただし、補欠は2名に満たなくとも良い。 ③体重区分は次のとおりとする。 先鋒:52㎏以下、中堅:63㎏以下、大将:無差別 なお、体重の軽い者は重い階級に出場できる。また、補欠は該当する階級に出場できる。 ④計量にパスしない者は出場できない。 ⑤外国人留学生のチーム人員は、1名以内とする。 ⑥今大会の優勝したチームの所属する都道府県に、次回大会の参加枠を1校加える。(2) 個人試合 ①各都道府県の編成は、監督男女各1名・選手 10名以内(男子/各階級1名・無差別1名、女子/各階級1名・無差別1名)とする。 (無差別の選手は、他の階級を兼ねることはできない。) ②男子の体重区分は次の4階級及び無差別とする。〔60㎏級・73㎏級・81㎏級・90㎏級・無差別〕 ③女子の体重区分は次の4階級及び無差別とする。〔52㎏級・57㎏級・63㎏級・70㎏級・無差別〕 ④計量にパスしない者は出場できない。(無差別は計量しない) ⑤外国人留学生の参加人数制限は、設けない。(3)団体試合および個人試合とも、代表校および代表選手に欠員が生じた場合、開催地で補充をすることができる。 |
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チケット | 【入場料】 (団体戦・個人戦各日)一般・大学生(1000円)・高校生(500円)、中学生以下(無料) 【販売方法】全柔連事務局窓口にて販売 受付時間:土日・祝日を除く平日10:00~12:00、13:00~17:00 |
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交通機関 | 日本武道館 〒102-0051 東京都千代田区北の丸公園 2 – 3 TEL 03-3216-5100 地下鉄東西線・半蔵門線・新宿線「九段下」駅下車徒歩5分 |