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大会情報

平成26年全日本選抜柔道体重別選手権大会レポート(2日目)

大会2日目、男子60kg級、66kg級、73kg級、81kg級、女子70kg級、78kg級、78kg超級の男女7階級が行われた。世界チャンピオンの海老沼匡が決勝前に姿を消すという大波乱など、どの階級も世界代表の座をかけて熱い戦いが繰り広げられた。
会場では初日同様、トップ選手たちとの握手・サイン会が行われ、日曜日ということもあってイベントは大盛況。スマイルルームもゆっくり試合を楽しみたい保護者から好評を得て終了した。
このスマイルルームは次回皇后盃でも設置する予定だ。

◆男子◆
60kg級
昨年、この大会を3位で日本代表となり、世界チャンピオンとなった高藤直寿。順当に勝ち上がり、大学の先輩・石川裕紀と対戦。先に有効をとられたが、すぐに移腰で「技あり」を奪って、悲願の初優勝を飾った。
高藤直寿
「決勝戦の相手は大学の先輩でいつもお世話になっているので、今日は勝って恩返ししようと思いました。自分は1回世界チャンピオンになっただけ。出場する大会全部に勝って国内で無敵になりたいと思っています。今日は外国人のような柔道で勝ったので、もっと日本人らしい柔道で勝てるように頑張ります」

66kg級
世界チャンピオンの海老沼匡が急成長中の高市賢悟に2回戦で一本負けという大波乱となった66kg級。決勝の舞台にあがったのは、その高市と六郷雄平。勝負は「指導」一つの差で高市。初優勝を決めた。
高市賢悟
「苦しい試合が多かったが、今日は誕生日なので勝ちたかった。2回戦の海老沼さんとは国内で試合ができるのはこの大会だけなので、何がなんでも勝ってやろうと思った。(同期の高藤が先に世界チャンピオンになったことについて)同期としてうれしいが、悔しい思いもあった。何とか追いつこうと考えている。世界に出て{金}をとりたいです」

73kg級
世界王者同士の大野将平と中矢力が決勝で顔を合わせた。軍配は、昨年の世界チャンピオン・大野にあがり、終了間際の残り時間29秒、大野が浮落で「一本」を決めた。
大野将平
「久々の試合で技術も体力も何もなく、意地で勝ちました。国内の選考で勝って文句言われることなく世界戦の代表になりたかった。もう一度、ゼロから作り直し、感謝の気持ちを忘れないで頑張りたい」

81kg級
講道館杯優勝の永瀬貴規が初戦、海老泰博に開始1分過ぎに内股すかしで「技あり」をとられるも、守りに入った海老から「指導」をとり、反則勝。そのまま決勝へと駒を進め、長島啓太と対戦。浮落で奪った「技あり」で勝利をおさめた。
永瀬貴規
「去年、初戦敗退で悔しい思いをしたので、今回は世界代表をかけて思いきり戦いたかった。内容的には申し訳ないし、全体的に慎重になりすぎたと思う。81kg級で世界で勝つのは厳しいと思うが、何とか頑張ってきたい」

◆女子◆
70kg級
グランドスラム東京を制した新井千鶴、ロンドン五輪代表の田知本遥が初戦で敗退。大学の同級生・ヌンイラ華蓮と高橋ルイが決勝の舞台で顔を合わせた。手の内を知り尽くした二人の戦いは勝負がつかず、「指導」一つの差でヌンイラが2連覇を決めた。
ヌンイラ華蓮
「ほっとしてます。苦しい戦いでした。大学を卒業し、社会人として一番最初の仕事なので(勝利への)気持ちは強かったです。世界デビューできるかどうかわかりませんが、自分の柔道を精一杯やり、自分らしいパワフルな柔道ができたらいいと思います」

78kg級
ヒザのケガで苦しんだ佐藤瑠香が勝ち上がり、講道館杯覇者の岡村智美との優勝争いとなった。同じ所属の二人、勝負はつかずにゴールデンスコアへもつれるかと思った残り9秒、「指導」が岡村に入って佐藤の連覇となった。
佐藤瑠香
「柔道の練習がすべてできず少し不安はありましたが、さまざまなサポートをいただき、いまできる準備をして試合に臨むことができました。初戦から思うような試合はできませんでしたが、絶対に勝つという強い気持ちでやりました。今年の世界は絶対に金をとる気持ちで1年やってきたので、金をとります」

78kg超級
予想通り、田知本愛と山部佳苗の対決となった決勝戦。今年に入ってグランドスラムパリなどで優勝している山部が田知本から「指導」3つを奪って、念願の初優勝を決めた。
山部佳苗
「この大会は去年もおととしも2位でずっと優勝したかったのでうれしいです。この大会と皇后盃で優勝しないと世界代表はついてこないと思っているので、まずここで優勝できてよかったです」

柔道って面白い!
大会前日、アスリート委員会が福岡県タレント発掘事業生へ向けて柔道体験教室教室 開催

優れた才能を発掘しようと行っている福岡県のタレント発掘事業。4万を超える応募者のなかから選ばれた30名のうち、17名を対象に、大会前日の4月4日、アスリート委員会が柔道体験教室を行った。そのうちの数名が5日、大会を観戦。柔道に適性があるという結果が出たという山口桃奈さん(中学1年)は「女の子だと人を投げ飛ばす機会などないので、そんなことができる柔道に興味がありました。大会を見て、世界チャンピオンでも負けるんだっていうことを知りました。ぜひ、柔道を本格的にやってみたいです」。もともと柔道をやっているという飯田健介君(小学6年)は「世界チャンピオン(穴井隆将)に教えてもらえていい経験になりましたけど、少し緊張しました。僕も穴井選手のように世界にでたいです」と日本トップの戦いに少し興奮した笑顔を見せた。

グランドスラム東京2024

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