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【女子柔道振興委員会】JJ Voice No.149:土井雅子さん

プロフィール
土井 雅子(どい まさこ) 1995年 山口県生まれ
JR東日本女子柔道部 プレイングコーチ
講道館柔道女子四段

主な成績
2017年・2018年 講道館杯全日本体重別選手権大会 優勝
2018年・2019年 グランドスラム大阪 優勝
2019年 ワールドマスターズ青島 3位

皆様、こんにちは。中山(旧姓:大住)有加さんからご紹介をいただきました土井雅子と申します。この度は、JJ Voice執筆の機会をいただき、大変光栄に思います。
中山有加さんは環太平洋大学の1期生の先輩であり、私は8期生にあたります。また、JR東日本女子柔道部では、1年間だけ選手として共に時間を過ごし、その後はコーチとしてご指導をいただきました。何事にも前向きで、自分の気持ちに素直に向き合い、新しい挑戦を恐れないその姿勢は、今でも私にとって大きな刺激であり、心から尊敬しています。

私は今年から、JR東日本女子柔道部でプレイングコーチをしています。現役選手として柔道に取り組む一方、寝技を中心に技術指導も行っています。今回は、私の柔道人生についてお話させていただきます。
3歳で柔道を始めた私は、大学卒業まで大きな怪我をすることがなく、丈夫な体と諦めの悪さが私の強みでした。社会人になり、大好きな柔道を仕事にできた喜びから、毎日夢中で柔道に打ち込んできました。社会人4年目が始まった2021年、新型コロナウイルスが世界中で広がり、柔道界にも大きな影響が出た頃、ずっと応援してくれていた父を火事で亡くしました。家族全員が大きな喪失感を抱き、父が私たちにとってどれだけ大きな存在だったかを痛感した出来事でした。気持ちが不安定なまま練習を続けていた矢先、人生で初めて右膝前十字靭帯断裂という大怪我を負いました。さらに、6か月後には左膝前十字靭帯断裂、そして、JR東日本女子柔道部として最後と決めていた講道館杯の2か月前には右膝前十字靭帯を再断裂し、4年間で3度の大怪我を経験しました。それでも、諦めの悪さを強みにリハビリに励むことができたのは、柔道の仲間や応援してくれた方々の支えがあったからです。その支えのおかげで前を向き続ける力をもらうことができ、心から感謝しています。苦しいことが何度も続き、逃げ出したくなる瞬間もありました。しかし、柔道という存在があったからこそ、私は下を向かず、諦めずに前に進むことができました。

これからは、これまでの経験を活かし、選手たちと共に成長し続ける指導者を目指していきたいと思っています。ただ、技術を教えるだけではなく、柔道を通じて選手たちが自分の可能性を信じ、困難に直面しても諦めず挑戦し続ける心を育てていきたいと考えています。
また、指導者として、次世代の育成を通じて柔道そのものに恩返しをし、この素晴らしい競技の発展に少しでも貢献していきたいと思います。

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