女子柔道振興委員会では、現役引退後も様々な立場で柔道との関わりを継続し、活躍する人材を増やしたいとの思いから、大学で柔道部に在籍している女子学生を対象に2018年から「女子柔道キャリアアップセミナー」を開催している。このセミナーは資格取得(指導者・審判員)についての説明と、各界で活躍している女性の先輩から体験談を聴く「先輩からのメッセージ」の2部構成で行っている。
10回目となる今回は、7月15日(土)にオンラインで全国26大学から約300名の学生、指導者の参加をいただいて開催した。
資格説明では公認指導者資格を木村昌彦氏(指導者養成委員会委員長)、公認審判員資格を松田基子氏(Sライセンス審判員/女子柔道振興委員会委員長)が講師となり、資格取得の必要性や条件、資格維持の方法等に関する説明がなされた。
続いて「先輩からのメッセージ」では、1人目の講師・天野安喜子さん(審判委員会副委員長、オリンピック審判員)から、職業としている宗家花火鍵屋15代目としての仕事について、また国際審判員としてオリンピックをはじめとする世界各国での審判員活動のエピソードについてお話をいただいた。
2人目の講師・宇髙菜絵さんは、株式会社ブイ・テクノロジー柔道部監督として後進の指導にあたると共に、ご自身も現役選手として活躍されている。6歳で柔道を始めてから今に至るまでの過程、そして選手兼監督の立場にある現在と様々な経歴、視点からのお話があり、最後には学生へ向けたメッセージもいただいた。
本セミナーは、コロナ禍以前はオープン大会や合宿時に開催していたが、この4年間はオンラインで開催している。結果的には全国から多くの学生に参加していただくことが可能となり、300名規模という非常に多くの方に参加していただける事業になっている。
このセミナーが今後も学生柔道家にとって、有意義なものとなるように、またより良い開催内容にすべく本委員会で検討を進めて参りたい。